#AQM

I oppose and protest the Russian invasion of Ukraine.

#とつくにの少女 1〜2巻 評論(ネタバレ注意)

1〜2巻が87%OFFで107円につき。

古風で素朴だけど格調のある美しい絵柄、吉田明彦のデザイン画のようでもあり、宮崎駿のイラストや漫画のようでもある。

森の中の一軒家で暮らしながら「おばさん」の迎えを待つ幼い少女シーヴァと、鳥と獣が合わさったような異形の黒い頭を持つ「そとのもの」の「せんせ」。「そとのもの」は呪いで真っ黒な姿になるらしく、触れた人間も呪われることから、触れてはいけない。呪われた外の者が棲む「外つ国(とつくに)」。

童話のような、寓話のような、絵本のような。外形的には「魔法使いの嫁」に近い。あれが魔女狩りの時代の話だったらこんな感じなのかな。

シンプルで難解な、神様、内の国と内の者、外の国と外の者、境界線上にいる少女の話。この話がどうなるのが良いことなのか、2巻まで読んだ時点ではまだよくわからない。
説明が難しいし理解もできないけど不思議と心が惹かれて続きが知りたくなる漫画。

二人が静かに暮らす日常のシーンがとても良いので、ああいう日常に帰れると良いんだけど、まるで「俺たちに明日はない」の童話版のようでもあり「レオン」の絵本版のようでもあり、哀しい結末が待つ、イヤな予感もする…