「ああ 僕は山田が好きなんだ」
「みつどもえ」の作者の現作。
主人公は、雑誌の専属モデルもこなす陽キャ美少女・山田を殺す妄想をする、中二病で陰キャでぼっちな男子中学生。
図書館で偶然見かけた彼女は、一人でおにぎりを頬張りながらゴリラのような鼻歌を歌う、意外と割と残念な感じだった…
以来、山田を黙々と観察する主人公。
一生懸命書いた研究発表の模造紙がボツになってひっそり傷つく山田。
ダイエットトークでデリカシーに欠ける山田。
書店の自分が載ってるファッション誌を勝手に並べ替える山田。
ファッション誌の中の山田。
ナンパに口説かれる山田。
学校でねるねるねるねを作る山田。
下敷きで仰ぐのが下手な山田。
スナックアレルギーの友達に気を使って一人でお菓子を食べるけど、
お菓子を我慢はできない山田。
保健室で隣のベッドで寝てる山田。
バスケでボールが顔面に当たって大鼻血で大泣きする山田。
モデルの仕事に穴を開けて悔し泣きする山田。
お菓子食べたら元気出た山田。
徐々に山田に惹かれていく主人公。
コメディの皮をかぶせた、エロで独りよがりで優しい中学生の恋愛の繊細な機微の描写。
まるで大槻ケンヂの青春小説みたい。
こういうの描けたんだねえ。
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