「こいつと話すとだいたいこんな流れになる。」
「出会い方が違ったら、別の会話をしてたのかね。」
作者の前作、架空のイタリアを舞台に美少女の銃撃と格闘が売りの公安・暗殺ハードアクションの傑作「GUNSLINGER GIRL」から一転、埼玉県川越市の高校の生徒会を舞台にした爽やかで可愛らしく静かで丁寧な青春もの。
完結、最終巻。
入学から1年が過ぎ、生徒会長は卒業を迎え、表紙の2人、公志朗と幸は次期生徒会長に立候補。
どこにでもありふれていそうで、意外となさそうな、優しい青春ストーリーを最後まで丁寧に。
もうこんな青春時代を過ごすことは叶わないと思うほど、この作品で描かれたものの価値を強く感じさせられてしまう。
「いつまでガンスリの話をしてんだ」と言われそうだけど、ヘンリエッタやリコやトリエラが、こんな青春を過ごすことができたらよかったのにね、とフィクションながら嘆息してしまう。スペランツァの青春はこんな感じだったのかもね。
会長って公志朗のこと好きになりたかったんかなー?
前作とのギャップでびっくりさせられた今作が終わり、次回作ではどんなびっくりが待ってるのか今から楽しみ。5年弱の連載、お疲れさまでした。
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