#AQM

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#メイドインアビス 8巻 評論(ネタバレ注意)

「自分は…自分は 光を見つけたがっていた」

「だが闇の中で ようやく見つけ触れ合ったものは
 やはり闇だった」

「けどなんて…なんて温かい闇なのだろう…」

可愛らしいキャラ、メガネ少女のリコとメカ少年のレグが、作者の業を叩きつけたようなエグくてグロい目に遭いながら「アビス」と呼ばれる大地の大穴を潜る冒険もの。

なんですけど、今巻は人気者ナナチも含めて出番はほとんどありません。一冊のほとんどを、冒険の果てにたどり着いた「成れ果て村」の衝撃の成り立ちを三賢の回想シーンを通して振り返ることに費やします。

なんてもの読ませやがると言うか、ちょっと軽く手塚や宮崎になりかかってるというか、ここまでの表現をしておいてまだ明らかに手加減をしてくれていて、本気で全開で描かれたらたぶんちょっと自分はついていけません。地獄のような世界でそれでも生きようとグロテスクに足掻くことの醜さと美しさ。

「…自分は 自分はもう…ただひとつだけだよ…」
「ただ あの子のことを 忘れたくないだけ…」

折しもネット界隈では命をいただくことについて議論がされていますが、普段あまり考えることのない「生きることの罪」について少し考えてしまいますね。

 

メイドインアビス(8) (バンブーコミックス)

メイドインアビス(8) (バンブーコミックス)

 

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