

宇宙に浮かぶ学園艦で生徒会長の不興を買い、死刑星に放逐された陰キャメガネの生徒会書記・α20451。
落下した先の死刑星は寒暖の差が激しい砂漠の荒野、そこでは成績不振で同じく学園艦から追放されたJKたちが巨大な砂虫を狩って食糧としながら原始人のように逞しく暮らしていた。
α20451改めカシコはJKたちと協力して学園艦への帰還を目指してサバイブする。砂漠に埋まる数々の文明の利器。
というカオスでフリーダムなSFボーイミーツガール。今巻で完結。
絵やセリフは今風というか古さは感じないんですけど、展開のスピーディな省略などワイルドな漫画の文法はまるで古き良き少年漫画の時代、手塚治虫の時代の作品のようです。
ストーリー自体は漫画版の「風の谷のナウシカ」の終盤と同じテーマ、同じ展開をなぞっていて、小品の割に壮大なSFに。
ギャル語+レトロな漫画文法+ナウシカ終盤、と好きなものだけ詰め込んで、難解というより刺さる読者層が狭そうな仕上がり。刺さると癖になるなコレ。
いま在る生命に対する慈しみと尊厳、主人公たちが選択するセカイ系のクライマックス、牧歌的なエピローグ、新たな旅立ち。
わけのわからない、良い漫画だった。
aqm.hatenablog.jp
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