「哲学ヤベェ…やっぱアンタ ハンパねぇな」
「(このホメられ方なんか新鮮…!!
導いてあげるわ恵比澤くん
哲学なんて正直キョトンだけどちゃんと勉強する
だってもっとホメられたいんだもん。 ちぐさ)」
女子高生の千草はお嬢様でもない普通の女の子だったが、成績の良い美少女だったので周囲から知的な深窓の令嬢のように勘違いされることに快感を覚え上品なインテリの仮面を被って過ごしていた。
ひょんな縁から二人で会話することになった不良然とした同級生の少年・恵比澤は、目つきが悪く無口な無愛想系のただの自分探し系の良い奴で、千草の聞きかじりのうろ覚えの哲学知識を目を輝かせて尊敬する。
恵比澤の単純で素朴ながら熱意の籠った尊敬の視線がクセになった千草は、今日も哲学ネタを仕入れ恵比澤に披露するのだった…
語彙が「ヤベェ」しかない恵比澤くんと、インテリ姫の仮面と自己顕示欲を満たしたいだけの俗な内面とのギャップが楽しいヒロインの哲学コメディ。モノローグ芸とでもいうか。
腹黒?な自己顕示欲を満たして幸せそうなヒロインがあるある且つ可愛らしい。
出オチの一発ネタの建て付けを引っ張らずに一冊で綺麗に完結。とても素晴らしい。
(選書参考)
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