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あ、今日読んだ漫画

FSS (NT2020年3月号 第16巻相当) 評論(ネタバレ注意)

ファイブスター物語、連続掲載継続中。「第6話 時の詩女 インサートエピソード 運命のラキシス7444~大君主バフォメートのまなざし~ジョーカー星団55億年後」。扉絵入れて15ページ。

 

他の号はこちらから。

aqm.hatenablog.jp

以下、宣伝のあとにネタバレ情報を含んで論評しますので閲覧ご注意。

 

 

 

 

(宣伝)

最近だとこれ良かったですよ。

aqm.hatenablog.jp

「戦争と女」はFSSでも度々描かれてきたテーマで、永野センセも好きそうよね。帯コメントはその師匠筋の富野由悠季でした。


(余談)

10日は一応平日なのに今月の早売りはエラい早かったね…流通さんも10日はお休みされたい的なことかしらん。


(扉絵)

クーン(ファティマの方)のアシリア・セパレートのキャラシートと解説テキスト。


(本編)

地形が大変動を起こし、薄暗い空に青い岩とも植物ともつかない大地が現れる。他の神々に時間軸と座標軸を特定されないよう星がひとつ創造された、とポーター。帯状の生物?が襲いかかり、ポーター、カリギュラーズ、懐園剣を振るうマドラもバラバラに切断され殺される。MGPは停止したまま、オージェは再び幼児化し意識を失っている。ラキシスも胴を串刺しにされるも、藍色髪の姿に変異。ラキシスの詰問に呼応し異界の者たちが姿を表す。

「藍色の髪をなびかせ、ラキシスがその真の力を振るう!」
(ニュータイプ2020年3月号より)

ニュータイプ 2020年3月号

ニュータイプ 2020年3月号

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2020/02/10
  • メディア: 雑誌

 

(所感)

自分は5ch(2ch)のFSSスレをずっと見ている人ですが、そのFSSスレでは今月号の展開に一部のレスで「永野護限界説」も囁かれています。

お行儀が悪く口も汚くガセも多いので、2chのスレで「永野護限界説」が語られるのは特段珍しいことではなく、長期休載の度に取り沙汰される他、「プロムナード」や設定大改編の時も毎回こうなので正直全然アテにはなりまへん。

が、そういう批判が出てくる程度には、今月号の展開というのは大味で退屈で面白くないものでした。更に転移し、蹂躙され、ラキシス覚醒。有り体に言うと「溜め」の回。


ちょっと思い出しましょう。永野護はこういう時こそ仕込みを入れてくる、とても性格の悪い作者です。

先月までで提示されているヒントは「このエピソードの登場予定キャラは今時点で4割」「後半は"ごついの"がじゃんじゃん出てくる」です。


クーン。

特に新情報はないんですが、設定大改編後、まったく登場せずほとんど語られない(マウザーが少し語ったくらい)ダイアモンド・ニューについて言及されていて、「あ、そこは変わってないんだな」という感じ。

カリギュラーズの本格的な登場で存在感が薄れつつあるダイアモンドですが、捲土重来の機会はあるでしょうか。

あとなんでこのタイミング?というのはあります。本編登場予定なのか、デザインズ7の仕込みか。


ショウメ。

ポーターが隠れるように指示を出してますが、昨今登場している者たちの力に対してショウメの存在価値があまりにも小さすぎ、命の水も持たないショウメの何にそこまでの価値があるのか相変わらずよくわからない。「鍵」は小さいと相場は決まっていますが。

 

人間たち。

マドラがベルベットを産んだりバッハトマ攻略戦に参加する未来が確定しているので「またクリリンが死んだ」ぐらいの緊張感しかない。隻腕マドラの未来回想を回収。

解説役で生きてても良さそうなものですが、ここから先は「彼らに見せるわけにはいかない」ものが登場するせいかもしれない。存在や力の大きさかもしれないし、未来の存在だからかもしれない。


オージェ。

再び幼児化し、意識を失う。天照から下賜されたサンダルとソックスが脱げている描写に1コマ割いている。一応生きてるのは、幼児がバラバラになる描写は躊躇われたのか、MGPが再起動する伏線か、彼女の知り合いの登場を控えているせいか。


ラキシス。

これまで無為なびっくり役に徹してきたが、藍色髪に覚醒。

敵性体の言語を理解し操ることができる。

また天照大神の随身のように思われてきたが、ジョーカー星団世界観と天照大神が対立することがあれば、ジョーカー星団側について天照と敵対することも辞さないと明言している。

ポーターの力を上回っているように見え、おそらく7777年以降のラキシスがロードされている。


敵性体。

名無しのやられ役デザイン。


新たな空間の創造。

「ほかの神々にです!!」が「読者にです!!」に見えてしまうw

別の空間が創造された描写をここまでしつこく重ねるのは、文法的には「これはジョーカー星団じゃないからね!」「これから起こることは星団史に載らないからね!」という作者からのメッセージでしょうか。

星団史に載らず、既に7777年以降のラキシスが登場している以上、もともと何でもアリのFSSの中でも最上級の何でもアリ空間。

FSSでは作者と読者の間の約束事がいくつかありますが、例えばその中のひとつ「ZAP(LEDミラージュ)は星団史上7回しか出撃しない」の制約も解かれた空間。

別に未来のミラージュ騎士たち、スタント遊星戦の出撃メンバーがZAPごと時空を超えて転送されてきても構わないし、歴代剣聖ズや超帝國剣聖ズが乗騎ごと転送されてきても構わないし、「別宇宙から召喚された」と言えばGTMではなくMHの姿で登場しちゃっても構わないわけで、LEDミラージュver3とかマイティシリーズもデザインしただけでしゃがんだ暁姫以外は本編に登場しないのもったいないですよね、とか。

ちびログナーとエストが「出番がない」ってのも「未来の俺が出ないとは言ってない」的な臭さがあるよね、とか。

「残り6割」が全部、初めて名前を聞くような新キャラの神々ってことはないと思うんですよね。


要するに何が言いたいかというと、何でもアリすぎて全然わからんということだ!