「蟲師」で著名な作者の現作。
町で起こるちょっと困った怪奇現象「フロー」に役所の委託で対処するフロー業者「広田フロー(株)」。猫の「しゃちょう」とヒロタの1匹と1人で営む事務所にバイト希望のメガネ少女・智万(ちま)がやってきた。
人の心が起こすもの、原因不明のもの、放っとけばなおるもの、何十年経ってもなおらないもの、様々なフローに対処したり、しなかったり。
消えた物干し場の行方と初老の夫婦。
行きたいところに繋がる小径と母と娘。
歩道橋の幽霊とサッカー少年たち。
今度は20歳ぐらいになっちゃった智万。
傾斜のきつくなった階段と田中さんと田中さん。
真冬の蛍祭りと夫婦のすれ違い。
1巻は主人公2人にスポットが当たった話が多かったですが、2巻では単話完結の各話のゲストが話の中心で、主人公たちは狂言回しというか実はあんま何もしてねえwこの形がこの作品の「通常営業」なんでしょうね。
「ちょっとした怪異」を扱いながらあくまで家族や友人、隣人などの人間関係にスポットを当てた日常もの。
妖怪や怪異によるトラブルは理不尽に襲ってくるものでなく「人間の心」が引き起こすもの、とする作品群のひとつ。
戦わないゲゲゲの鬼太郎ですねw
aqm.hatenablog.jp