#AQM

I oppose and protest the Russian invasion of Ukraine.

#ぼくたちは勉強ができない 16巻 評論(ネタバレ注意)

「あの時から?それともあの時からだったろうか」

「ごめんなさい」

「すき」

「すき」

「すき」

「すき」

「気づいちゃいけなかったのに」

「わたしはずっと…」

「こんなにもこの人に」

「恋をしていたんだ」

 

同級生ヒロイン3人+先輩ヒロイン1人+先生ヒロイン1人、受験勉強がテーマ、過去の蓄積に立脚した週刊少年ジャンプの最新鋭の看板ラブコメ。

連載を追っかけてはいませんが結末について物議を醸しているのはネットに触れているとどうしても目に入りますけど、結末の話は該当の巻のタイミングでお話しするとして、ここではこの巻の話をします。

受験生の2月、センター試験を終えて二次試験に向けて追い込み時期から、バレンタインデーを挟んで、二次試験の当日、合格発表まで。

巻の前半は「この漫画ってこうだよな」という、完結も近いのに勢いと疾走感に任せた各ヒロインの楽しいバカコメ。

冒頭引用のセリフのシーンを挟んでバレンタインで各ヒロインの心模様。

そして十数巻の総決算とも言える二次試験と合格発表。

もちろんラブコメなんで、ハーレムラブコメなので、「主人公と誰がくっつくか」は大事なことなんですけど、この作品の本質というか、バカコメの皮の下で作者が描きたかったことってこの巻に全部詰まってる気がして、誰とくっつくかより、受かった落ちたより、「うるかの本当の言葉」が象徴する、とてもシンプルで大切なことが描いてあるように自分は思いました。

ここで終わってもいいくらい。いや、まだ読むけどね。

涙が似合わないヒロインたちの、くしゃくしゃのぶっさいくな顔で流す美しい涙。

誰とくっつくかよりも、この5人と1人が日常を一緒に過ごす時間がもうほとんど残されていないことを、無性に寂しく感じる。

 

「緒方へ」「先輩へ」「古橋へ」「うるかへ」「先生へ」

「たぶんこれが 俺から送る最後のノートになると思う。」

「一緒にがんばってくれてありがとう」

「『一人』でも『独り』じゃないから」

 

ああ、楽しかった「僕勉」が終わっていく…

 

 

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