

「ここならそれが叶いそうな気がする
魔物と共に暮らせる世界があるのなら俺はそれを見てみたい」
「どうだ 迷いは晴れたか」
「うん…見てみたい この世界の続きを」
迷宮の主・狂乱の魔術師に竜にされた妹・ファリンを追って、冒険者ライオス一行が途中で倒したモンスターを美味しく調理して食べながら下層を目指してダンジョンを進んでいく、RPG世界観の空想グルメ・ファンタジー。
変わり種ファンタジーの中興の祖?「モンスターを料理して食う」というインパクトが強く、またそれが話題になって1巻出オチみたいなブレイクの仕方をした作品ですけど、もともとこの作者の持ち味はストーリーテラーなとこだったよな、といつの間にかストーリーも佳境に。
ライオスの軸は「有翼の獅子の解放」「狂乱の魔術師の無力化」「ファリンの救出」でしたが、コレに加えて新たな軸が。一方のカブルーとカナリア隊隊長ミスルンは新たな迷宮の主に選ばれかけているライオスを止めるべく彼を追う。
翼獅子が夢の中で語る、ライオスの拓く新しい世界。ミスルンが語る自らの過去、迷宮の仕組み、滅びた古代人と悪魔の歴史。
走るライオス一行と追うカブルー&カナリア隊が次巻、邂逅しそうな気配。
その他、ライオスとマルシルの出会い回想、デュラハンの襲来、サキュバスにメンバーが次々やられる中でのイヅツミの奮闘、カブルーとミスルンのダンジョン漂流などショートエピソードも今巻も盛り沢山。
見る者の性的な潜在願望・欲望を反映した姿を見せるサキュバスに、ライオスが見た意外な人物。マルシルが見た…ちょっとwwwお腹痛いwww
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