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#蒼き鋼のアルペジオ 19巻 評論(ネタバレ注意)

近未来、世界の海は謎の侵略者「霧の艦隊」により制圧され、各大陸・島嶼は孤立した。人類社会vs「霧の艦隊」の構図の中で、霧の艦隊が美少女人格に顕現し交流して人間社会への理解を深め始める。、の艦隊を出奔した潜水艦イ401「イオナ」と海軍学校出の少年の主人公たちは戦いながら対立構造の終結を模索する。という近未来SF。

作話・作画ともにハイレベルながら、両陣営とも一枚岩でなく、勢力が細分化して離合集散し状況が猛烈に複雑に。

具体化された最大の謎にしてブラックボックスだった「第四施設事件」の真相が、ようやく、ようやく明かされます。

なるほどね、と思う反面、「第四施設事件」は実は物語全体の中ではキーではあるが些事でもあって、より大きく根源的な謎が未だ多く残されていることに少々辟易してしまいますねw

①霧の艦隊は何者なのか

②なぜ人類を海洋からのみ駆逐しようとするのか

③なぜ彼女らはメンタルモデルを獲得したのか

④なぜ天羽琴音が選ばれたのか

⑤今回「蚊帳の外」の主人公の役割は一体なんなのか

etc、etc。

歴史を一切知らずに大河ドラマを見ているような、「ガンダム」関連を一切観たことのない状態でスピンオフを読んでいるような、年表なしでFSSを読んでいるような、そんな感覚。いま自分はどんな物語のどの位置づけのエピソードを読んでいるのか。

この作品はもうすぐ終わるのか、思ったよりずっと長い付き合いになる作品なのか、それすらよくわかりません。

まあ、よく考えたら、それが普通なんですけどw

他の作品を見ても、ディティールにこだわり出すと構成の美を放り出して話が長くなる作者という印象で、もともと読んでて迷子になりやすい傾向はあるんですが、反面、自分が把握できた定義づけの範囲内(「これはこういう作品だ」と落とし所が見えた状態)でしか、予定調和の範囲内でしか物語を楽しめないのは、読者としての堕落かもしれない。

いっちょ脳を鍛えるつもりでとりあえず1巻から再読しよう。そうする価値のある作品である予感は、すごくするんですよね。

 

蒼き鋼のアルペジオ(19) (ヤングキングコミックス)

蒼き鋼のアルペジオ(19) (ヤングキングコミックス)

 

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