

「私が死んじゃったら きっといつもの夏に戻るから
凪をよろしくね」
大ヒットアニメ映画「天気の子」のコミカライズ。先日BD/DVDが発売されて、自分も買いました。
異常気象で雨が降り止まなくなった東京。雨雲の間から海に注ぐ一片の太陽の光に惹かれて、家出して上京した高校生の少年・帆高は、祈ることで雨を止ませる能力を持つ少女・陽菜と出会う。2人は依頼に応じて晴天を提供する「晴れ女」の仕事を始めるが、陽菜の能力はやがて悲劇を呼ぶものだった…
というボーイ・ミーツ・ガール。全3巻の2巻。
表紙の印象以上に整った絵、コンパクトにまとめつつ原作に忠実なシナリオと高水準で、単品の漫画作品としてもファンアイテムとしても「買い」。
話は中盤、ラブホテルの夜まで。
映画本編でカットされたと思しきエピソードや会話がちょこちょこ盛り込まれて、ファンには嬉しいおまけがたくさんという感じ。
特に映画で描写が薄かった姉弟の母親にまつわる逸話が増えて、陽菜が能力を身に付けた経緯や「早く大人になりたい」心理描写が分厚く。
美術や音楽、演技などの情報量に劣る反面、構成で作った余白に裏エピソードを詰め込んで、コミカライズのお手本のような。
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