#AQM

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#バトゥーキ 4〜8巻 評論(ネタバレ注意)

女子中学生・三條一里はブラジル・マフィアの現ボスの落とし胤だったが、本人はそのことを知らず、組織の末端構成員の夫婦に日本で育てられた。

組織構成員B・Jは組織の跡目争いに一里を参加させるべく、育ての両親を誘拐。

同じ頃、カポエイラ(カポエラ)と出会い夢中になった一里は、両親を人質にとったB・Jの脅迫と指示により、カポエイラの腕を磨き実戦を重ねていく。

作中時間が2年飛んでヒロインが高校生になった3巻以降はチマチマと1冊ずつ読んでは感想書き、をやっていこうと思ってたんですけど、4巻読み終わったとこでなんかもう我慢できなくて既刊全部イッキ読みしてしまいました。

☆5つって5冊まとめて読んだら5冊分面白いのは当たり前じゃねえか、という気もしますけど、そういう細かいこと抜きにしても面白かったです。

3巻読んだときは、中ボスな感じの黒幕に脅迫されてヒロインが格闘技界の強者とストリートファイトを重ねていく展開が続くのかと思ってたんですけど、思いのほか跳ねた展開に。まーでも基本線にはそう言う感じ。

格闘、バトル、あとスポーツもかな、「対人対戦もの」漫画はストーリーはシンプルでも、対決シーンのシチュエーション、ディティール、がカッコよく描かれていればそれでOK!なところがありますが、正にそういう感じです。

特にこの漫画はディティールの部分で自分も含めて大半の日本の読者はカポエイラを知らない「初見殺し」なので、割りと作者のやりたい放題なところもあるのを上手く利用してる感じ。華奢な女子高生が屈強な大男と異種格闘技戦で渡り合う「嘘」をあまり嘘と感じさせずに読ませることに成功してます。

これ翻訳してブラジルで出版されたらどんな風に読まれるんでしょ。

変則的な格闘漫画のようでいて「友情・努力・勝利」をきっちり押さえた展開。作品の雰囲気は読んでてちょっと「昴」と「ろくでなしBLUES」を、話の展開は「ジョジョ」の第五部を思い出します。ギャグコメディの挟み方もなんつーか独特よねw

カポエイラの知識に疎いのでどの程度正確なのかわかりませんが、カポエイラを取り巻く背景・文化へのリスペクトの姿勢も謙虚で、「自由を求める闘い」という作品のテーマによくマッチしてます。

個人的には「喧嘩百段 番長 溝ノ口」がお気に入りです。なんやコイツw なんというかこういう大胆なキャラデザが映える漫画ですよね。

この手の漫画はとにかく続きが早く読みたい作りなんですけど、「喧嘩稼業」がなかなか続きが出ない中、楽しみな格闘漫画が増えてとてもありがたい。

 

バトゥーキ 4 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

バトゥーキ 4 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:迫稔雄
  • 発売日: 2019/07/19
  • メディア: Kindle版

 

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