師事する異種言語学の教授が腰をやっちゃったので仕事を引き継いだ人間の青年・ハカバ。調査のために気球で魔界へ。まずはワーウルフの集落へ。ワーウルフと人間のハーフの女の子・ススキをガイドに魔界調査旅行。
モンスターたちのおおらかでいい加減でのほほんとした社会。
見てたら実は魔界の中でも種族が違うと言葉あんまり通じてないんだけど、「まあ、なんとなくでいいか」的なテキトーなコミュニケーションが異文化交流の初期っぽくて全体的になんか可愛い。
目的地・雪のウタツに到着して旅は一旦終了、空いてる住居を宿営にして拠点に滞在して調査を行うことに。
前巻までは言語によるコミュニケーションの違いにスポットが当たっていましたけど、今巻は住居を定めて暮らすにあたっての、種族ごとの行動様式の違いにスポット。
身体が違う、声帯が違うに加えて、もう脳が違うというか、地球の人間の国家間・民族間のギャップを大きく上回るギャップ、種族による合理性の違いが浮き彫りに。
無責任に読むだけだど「へー、違うんだー、不思議ー」でも読めるんですけど、描くにあたっては脳や身体、更には環境的・歴史的・文化的な背景を想像してそれを踏まえた上で「思考・価値観の違い」→「表出(表現)の違い」→「コミュニケーションの不全」が描かれているはずで、見た目の何倍も描く手間がかかる漫画だと思います。
その辺の裏設定とか、たぶん本編には全部は到底出てこない漫画だと思うので、いつか完結した暁には設定資料集というか、士郎正宗みたいに自作解説本みたいなの出して欲しいなーとw
たぶん考察クラスタとか居るんですよね。ちょっと覗いてみよかな。
あと今巻もススキ可愛い。
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