「結局どうするんですか…? 弾…」
「事前に込めることにしましたぁ
絶対に安全だと言って差し支えないと思います
伊藤さん 警察に行ってもいいですよぉ
その場合もう取材はできなくなりますけどねぇ」
熊狙いのライフル持ち*1女性猟師・チアキ(31)に密着取材を申し込むフリーライター・伊藤。2人は熊を求めて日々、北海道の山中に入る。
前巻、脱法ノウハウてんこ盛りのチアキの師匠との狩り、師匠が熊に襲われ絶体絶命のピンチの続きから。
その後、今巻の前半でテンポよく4頭?5頭?の熊を仕留めるチアキ。
作品の当初では読者視点の伊藤に対して山の厳しさ、熊撃ちのシビアさが描かれた作品でしたが、これまでの間に人間が熊に襲われる生々しい場面が2度描写されて熊撃ちが決してスポーツではなく人間と熊の殺し合いであることが強調され、更に今巻で師匠の脱法ノウハウに手を染め始め、更に過去回想からチアキの人となりやトラウマが描かれ、チアキの精神状態が暴走しだしたことで、イヤな予感しかしない、とてもスリリングな展開になりました。
けっこう、猟友会に怒られそうなところまで踏み込んで描かれてる気がします。
いやー、誰がどう描いても一筋縄で熊を倒してめでたしめでたしになんないでしょコレ…
当初は「山賊ダイアリー」要素に多少のフィクションを混ぜた、熊撃ちのハウツーを交えた猟師の日常ものに近い作品かと勘違いしていたんですが、もう明らかに熊を撃つ妄執に取り憑かれたヒロインの「物語」を描こうとしてるよねコレ。
次巻予告的なこと何も書かれてないんですけど、下手したら描きたいこと全部描き切って次巻で完結すんじゃねえかなコレ。
主人公というか読者に視点を提供している狂言回しはあくまで伊藤なので、最悪、チアキが死んでも漫画に幕は引ける、という作品の構造も踏まえて、続きが気になるってレベルのヒキじゃねえぞコレ。
前巻からの例に倣うと次巻は4ヶ月後、年明け頃ですかねコレ…
aqm.hatenablog.jp
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