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#冠さんの時計工房 3巻 評論(ネタバレ注意)

おっとりした職人美女が一人で静かに営むお店の、日常とたまにちょっとした事件、というフォーマットで描かれる時計店の話。売るほうじゃなくて修理メイン。

表紙の絵が二つくくりで女子学生みたいですが、普段の作業をしない時は髪を下ろしてる。

ギャグでもコメディでもラブでもアクションでもない静かな作品で、特に毎話オチがあるわけでもなく、日常の持つ詩情とビジュアルでヒロインを魅せる感じ。ハクメイとミコチにも読み味似てるかもしれない。建て付けとして「綺麗にしてもらえますか。」と似た作り。

ちょっと硬い絵ですけど、「絵に自信あり」じゃないと中々手が出しにくそうなテーマを、「デジタルに精緻」というより「アナログで丁寧」という印象の絵。背景も白いことも多いんだけど、ここと決めたコマにはガッツリ描き込んでメリハリで勝負する感じ。

取れた「りゅうず」の飛び込み修理、バックヤード作業の日と午後の休憩、近所の子どものプレゼントと機械式/クォーツ式の違い講座、おばあちゃんの懐中時計、その後日談。

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「冠さんの時計工房」3巻より(樋渡りん/秋田書店)

時計店の漫画らしくというか、らしからぬというか、ゆーっくり時間が流れてる漫画。良くも悪くもなんにも起こらないなw

お茶でも淹れてのんびり読みましょう。

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「冠さんの時計工房」3巻より(樋渡りん/秋田書店)

そういえばずっと前にもらった自動巻きの腕時計、ずいぶんしてないな、と思って引っ張り出してちょっと振ってみたら無事に動きました。

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日の合わせ方がもうわからん。

携帯電話の普及以来、腕時計自体がご存知の通り斜陽な中、機械式ともなるともはや実用品というよりは趣味のアクセサリーになりつつありますけど、良くも悪くも思い出がまとわりついてこれはこれで良いもんですね。道楽にすると少々お金かかりますけど。

色が真っ黒な上にベルトが皮なので夏の間はちょっと暑苦しくて敬遠してたんですけど、そろそろまた嵌めようかな。

 

 

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