なんや2人してその「しかたなく表紙に出てます」みたいな顔は。
独身アラフォーの装丁デザイナー・筒見に、芸大時代に恋仲なりかけで音信が途切れ最近亡くなった安奈、の娘・くるみが「母が大好きだった人のことを知りたい」と絡んでくる。
という、影と哀愁を背負ったイケメン中年にかつて愛した女そっくりの若くて可愛い娘さんがグイグイ迫ってくる、おっさんと女子高生の恋愛もの。筒見に学生時代以来片想いし続けている絵里も絡んで三角関係っぽく。
絵里の積年の片想いが成就し、同棲を始めた筒見と絵里。多忙な生活ですれ違いが続く中、美大志望のくるみの進路相談に乗る筒見。を身咎める絵里の友人。
絵里の中の不安が大きくなっていく中、全キャラ行きつけのパブで鉢合わせしてしまう絵里とくるみ。
こちらも「第一部・完」という感じ。なんというかとても原秀則らしい展開で見どころいっぱい。
ネットには「可能性を生み出しただけでアウトなんだよ」という名言がありますが、
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男女の仲って浮気や嫉妬が絡むと、まだ何も起こってないけど可能性を示唆した時点でアウトなことたくさんあるよねー、っていう。
あーめんどくさい。
最近の恋愛もの・ラブコメってこの辺ちゃんと回避する作品が増えてきたので、
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立てたフラグがまんまと直撃する、このめんどくさい原秀則節の古典っぷりが懐かしいやらかえって新鮮やら。古い新しいというより、もはやこの人の芸風。
心情的には絵里に肩入れしたいところなんですけど、恋愛って善行ポイント多い方が勝ちとか、悪行ポイント多い方が負けとかそういうもんでもないんでアレですよね。
アラフォー女性と同棲始めといて結婚についてビジョンがないのは、「あるある」ではあるんですけど、男の自分から見てもいかがなものかと思いますが。
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次巻は時制が飛んで、くるみが大学生になってるようです。まー法律の壁があるとは言え、アウトな女子高生が女子大生になればセーフってのもアレなんですけど。
などなどブツブツ言いながら次巻も読むます。
aqm.hatenablog.jp