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#葬送のフリーレン 3巻 評論(ネタバレ注意)

80年前、魔王を打ち倒し平和をもたらした伝説のパーティ。

勇者ヒンメル。戦士アイゼン。僧侶ハイター。魔法使いフリーレン。

王都に凱旋した彼らには、世界を救った功績に対する歓待と、その後の長く平和な人生が待っていた。

80年が経ち、勇者も僧侶も寿命で世を去り、戦士(ドワーフ?)も老いた中、長命種エルフの魔法使いフリーレンだけがひとり変わることなく魔法を求めて彷徨いながら、かつての仲間の死と追憶に触れていく異色のファンタジーもの。

ヒロインからしたら一瞬にすぎない間しか同じ時間を過ごせない、エルフと人間の寿命と時間感覚のギャップの哀愁を淡々と。

グラナト伯爵領編が完結、舞台は更に北の地へ。

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葬送のフリーレン 3巻(山田鐘人/アベツカサ/小学館)

フリーレンの修行の過程はなんだか「ハンター」の念能力の修行みたいで面白いねw

1巻の時点でコンセプトも表現も素晴らしいと思ったものの、「伝説の魔法使いのその後」を中心とした哀愁・追憶もので、ある意味で出オチであとは設定なりでたまに水戸黄門的にちょこちょこっと俺TUEEEEする小品に落ち着くのかな、と思ってたんですけど、どうも作者はフリーレンにもう一花咲かせる算段というか、この設定で描きたい事がもっとたくさんあるようです。

「手足がぶっとい犬はでっかくなる」とはよく言いますが、この漫画の手足のぶっとさを感じさせる展開。ダーク・シュナイダーももともと伝説の魔法使いでしたけど、作中も現役でイケイケで大暴れしてましたしね。

淡々としていつつもバトル描写も俺TUEEEEもコメディも追憶パートも読ませる描写で、心の中で出オチ扱いしてすみませんでしたという感じ。

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葬送のフリーレン 3巻(山田鐘人/アベツカサ/小学館)

地味だけど良いエピソードだなコレ。

予想に反して尻上がりに面白く盛り上げていく作品っぽく、今後の展開への期待が更に膨らむ3巻でした。

早くもこの作品の最終回をあれこれ想像してるんですけど、どのパターンでも泣いちゃうやつだなあコレ。

 

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