AQM

あ、今日読んだ漫画

#カノジョも彼女 1~4巻 評論(ネタバレ注意)

幼馴染の咲に小学生以来ずっと片想いで何回フラれても告白し続けた直也。

高校入学を機についに咲にOKしてもらい付き合いだした矢先、直也はクラスメイトの超美少女・渚に告白される。彼女の可愛さと健気さに胸を打たれた直也は…

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「カノジョも彼女」1巻より(ヒロユキ/講談社)

で始まるハーレムラブコメ。


あの、ハーレムラブコメは、もう読むのやめようと思ったんですよ。

「ラブ(恋愛)」+「コメディ」で「ラブコメ」なんですけど、ハーレムラブコメってヒロインをいっぱい出せば読者が誰かを好きになるだろう、っていう、萌え漫画の商業的な要求が強いジャンルで、道中は賑やかでドタバタで楽しい反面、終盤が近づくとヒロインレースの様相を帯びて来て次第に暗くなったりギスギスしたり、まあ終盤はファンもなんか荒れるしで、もういいかなーと思って。

「みゆき」とか「めぞん一刻」とか「オレンジロード」とかの頃はまだハーレムラブコメというより三角関係って感じで、まあメインヒロインも序盤から固まってたんで、ちょっとご都合主義的なところもありつつ順当って感じでしたけど。


「いちご100%」あたりですかね、ハーレムラブコメが確立したのは。「ラブひな」が先かもしんないですけど。「ラブひな」は漫画喫茶でイッキ読みしたクチなんであんまもう憶えてないし、思い入れも薄いんですけど、「いちご100%」は終盤予想外というかお約束を外すラストや、フラれたヒロインを描くことから逃げずにキッチリ描いて、あれはあれでよかったなと思います。

最近だとやっぱ「五等分の花嫁」と「ぼくたちは勉強ができない」、特に「ぼく勉」はあの人、「ニセコイ」が終盤荒れてた当時に「ニセコイ」のスピンオフ描いてて、知っててわかってたはずなんで、こっちも期待してたんですよね。同じ轍は踏まないはずだと。新規軸を見せてくれるはずだと。


ご存知の通りの展開で完結でしたけど、新規軸でしたね。成功だったかどうかは受け手次第だったかもしれないけど、誠実だったし、チャレンジしたよねっていう。

あれは結果論で言えば、定石通りにキャラ人気投票2回もやっちゃったのが、それはそれで盛り上がったけど、作品の畳み方を難しくしちゃったなーとは思います。ああいう結果だと、2回連続ぶっちぎりトップのヒロインのエンディング、たとえ教師と未成年のカップリングでも外せなくなっちゃったよねっていう。でも今ジャンプでそれをメインディッシュにしにくいよねっていう。

でまあ、ジャンプのデカい看板のプレッシャーもあって「ぼく勉」でさえも賛否両論でちょっと難しかった裏で「かぐや様」で「恋じゃない『好き』」とか言いだして、「ハコヅメ」でも同じような感じで上手く回ってるの見ると、こういうスマートなやり方がやっぱ一番よね、1対nを恋愛感情で結びつけるハーレムラブコメってやっぱもう難しいのかな、と。

だって可愛いヒロインいっぱい出すだけなら、無理して1対nの恋愛関係にする必要ないじゃん的な。青春群像劇でもちゃんと収まるじゃん的な。

なんで、ハーレムラブコメ、もういいかなと思って。

あ、「2.5次元」は恋愛要素薄めでハーレムラブコメと思ってなかったんですけど、最近こう恋愛的に盛り上がったところに、真摯さと誠実さでまた別の新規軸で突き抜けそうな感じですね。


「カノジョも彼女」は名前は知ってたんですけどそういうわけで読んでなかったんですけど、なんかのインタビュー記事で「アホガール」の作者だって読んで、あと「ぼく勉」で最後にしようと思ってたけどまだその最終巻出てないしいいか、と、新刊出たこのタイミングでまとめて読んでみたんですけど。

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「カノジョも彼女」1巻より(ヒロユキ/講談社)

こここ、これだー!っていうw


ハーレムラブコメって結局、馬鹿が馬鹿を描いて馬鹿が読むもんだと思うんですよ。

反感買わないように真面目で誠実に、1対nを成立させるために超難聴にしたり超鈍感にしたり超朴念仁にしたり、そんなわけねえじゃん、っていう。

感情移入なんかできねえよそんなん、っていう。

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「カノジョも彼女」1巻より(ヒロユキ/講談社)

二股三股かけたい下心があるからそうなってるに決まってんだろ、っていう。


この漫画は1巻の3話で二股の三角関係の同居生活が始まって、2巻で3人目のヒロインが出て来て、ほとんど全員もう完全に頭がイカれてんですけど、全員イカれてなきゃハーレムラブコメなんか成立しねえだろっていう。

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「カノジョも彼女」1巻より(ヒロユキ/講談社)

オメーもくそチョロいんだよw

もうなんか登場人物ほとんどのシーンで叫んでるというか「円滑に二股したい!」「あの子より私を見て!」「三股しそう!」「ふさけんな!」って本音ダダ洩れで怒鳴りあっててコミカル通り越して狂気じみてんですけど、この狂気こそハーレムラブコメだろっていう。

4巻は三角関係の3人が温泉旅行の温泉回ですけど、3人目候補のチョロインと、咲を心配する親友の4人目候補の新ヒロインもついて来て、温泉シーンと合わせてもう滅茶苦茶なんですけど、滅茶苦茶笑ったわ。

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「カノジョも彼女」4巻より(ヒロユキ/講談社)

「いかれてる!!!」

その言葉が聞きたかった…ってもうなんか読んでてブラックジャックみたいになるわw

なんかこう、20年近くハーレムラブコメに感じてた閉塞感のようなものに風穴を開けてブレイクスルーしてくれた感じ。

超くだらなくて大好きだコレw ラブでコメディだわ。

ハーレムラブコメ読む馬鹿、まだ卒業してないでよかったわ。

 

カノジョも彼女(4) (週刊少年マガジンコミックス)

カノジョも彼女(4) (週刊少年マガジンコミックス)

  • 作者:ヒロユキ
  • 発売日: 2021/01/15
  • メディア: Kindle版
 

 

(選書参考)

blog.livedoor.jp