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#かぐや様を語りたい 4巻 評論(ネタバレ注意)

「お似合いですわ〜」って言う役のMOBからネームドに出世したマスメディア部のエリカ(尊かぐや派)とかれん(白銀×かぐや主義)の二人を主人公にした「かぐや様」スピンオフ4コマ。

本編と同じ世界観で裏話的に進行。本編で起こったあれやこれやのエピソードを柱の陰から目撃して妄想を膨らましたり、

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「かぐや様を語りたい」4巻(赤坂アカ/G3井田/集英社)

エリカとかれんの妄想会議に早坂や石上や藤原がゲスト的に招かれて巻き込まれたり、本編に影響しない範囲で裏設定が勝手に増えていく…と思ったら本編のキャラ解釈に逆輸入されるネタも多数。

原作タイトルにも含まれる「かぐや"様"」なんですけど、そう呼んでんの実はかれんとエリカの二人だけなんで、MOB上がりながら意外と重要キャラな気が…いや気のせいだわ。

同日に本編の21巻が出てますが、こちらは本編の10〜12巻相当のエピソードを面白おかしく補完というか膨らました、ディレイがかかったような内容になってます。

人気作品のスピンオフ作品は数あれど、本編との連携度という意味では群を抜いてる出来物のスピンオフ。

エリカとかれんは、白銀とかぐやに対して憧れて妄想する立場なので、白銀・かぐやがこの作品に直接登場することは稀なんですど、ちょうどサンライズの許可がないと出演させちゃいけないガンダム系のスピンオフのアムロとシャアみたいなレアリティにw

その代わり、その2人以外はバンバン登場します。

かれんの「白銀×かぐや」の妄想なんですけど、完全に偏見・願望・妄想・思い込みなんですけど、

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「かぐや様を語りたい」4巻(赤坂アカ/G3井田/集英社)

結果的に、変化していく白銀とかぐやの関係性をほとんど百発百中でほぼ正確にトレースしていて、メタな話をすればディレイのスピンオフなんで当たり前なんですけど、作中に没入した目線で見るとほぼ預言者・超能力者レベル。

けっこう本編や主人公2人の行く末を予想・考察する上でも、かれんの妄想、馬鹿にならんなコレ、という感じ。

また、赤坂アカは「かぐや様」本編を描くにあたって裏設定やサイドストーリーを創った上で匂わせで済ませて世界観に厚みを出す手法を取ってますが、その本編で匂わせで終わったエピソードをこっちの「語りたい」が回収するケースが結構あって、

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「かぐや様を語りたい」4巻(赤坂アカ/G3井田/集英社)

ギャグコメディ4コマスピンオフでありながら、本編世界を理解する上での副読本としても結構シャレにならないな、というw

などという細かい話は置いといても、単純にコメディ4コマとして楽しい作品です。自分はノンストレスのコメディ4コマを繰り返し読むのが好きで、この作品もその対象なので、巻数が増えてくれるのはとてもありがたい。

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「かぐや様を語りたい」4巻(赤坂アカ/G3井田/集英社)

やー、ホントいいスピンオフだなこれ。

 

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