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#バトゥーキ 10巻 評論(ネタバレ注意)

女子中学生・三條一里はブラジル・マフィアの現ボスの落とし胤だったが、本人はそのことを知らず、組織の末端構成員の夫婦に日本で育てられた。

組織構成員B・Jは組織の跡目争いに一里を参加させるべく、育ての両親を誘拐。

同じ頃、カポエイラ(カポエラ)と出会い夢中になった一里は、両親を人質にとったB・Jの脅迫と指示により、カポエイラの腕を磨き実戦を重ねていく。

カポエイラの夜の練習場のアスレチックを6巻以来の敵、半グレ組織「悪軍連合」に襲撃され、一里組vs悪軍連合の全面対決。さらに悪軍連合の下克上も重なり、三つ巴のバトル合戦。

表紙のカポエイラ・スケ番vsボクシング女の続きから。

格闘技漫画のバトル展開の醍醐味は劣勢からの逆転劇ですが、逆転・逆転・逆転と、

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「バトゥーキ」10巻より(迫稔雄/集英社)

この覚醒シーンかっこいいね。

ボクシング女も更に、ということで、「はじめの一歩」のブライアン・ホークとか、プリンス・ナジーム・ハメドをモチーフにしたキャラは漫画でこれまで度々描かれましたけど、

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「バトゥーキ」10巻より(迫稔雄/集英社)

ここまではっきりハメドの名前を出してくるのは珍しいね。自分もハメドのファンだったので嬉しい。

ただ、三つ巴かつワンピース形式の団体戦であちこちでルール無用の異種格闘技戦の局地戦が同時多発で行われて派手な展開ですけど、盛り上げて引っ張る割りには決着がふわっとしてたり、まったく描かれなかったりする対戦カードが多くて、やや不完全燃焼。

カポエイラvsハメド・スタイルの変幻自在対戦もかっこよかったのに、なんか残念決着だなコレ。試合じゃない、喧嘩の団体戦らしいっちゃらしいけど。

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「バトゥーキ」10巻より(迫稔雄/集英社)

ストーリーの本懐としては一里と悪軍鉄馬の対決がちゃんと描かれればヨシ、というのはあるんですけど。

ということで一里vs悪軍鉄馬、カポエイラvs喧嘩屋の第2ラウンド、リベンジマッチ。展開自体は早い作品なので、次巻で決着かな。

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「バトゥーキ」10巻より(迫稔雄/集英社)

一夜明けたらこれ、どっちみち悪軍連合は解散だなコレ。展開を動かしてきた割りにこのままだと王部は完全にただの舞台装置なので、最後に誰かを刺したりすんのかね。

 

 

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