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#空挺ドラゴンズ 10巻 評論(ネタバレ注意)

空飛ぶ龍を捕龍船(飛空艇)で狩る「龍捕り(おろちとり)」にまつわるファンタジー。狩った龍は解体して売ったり食ったりする。若干、風の谷の天空のなにか風味。

クィン・ザザ号の大規模修理で身を持て余す一行は、世話になってる工場のよその船の完成セレモニーにドレスアップして参加。

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「空挺ドラゴンズ」9巻より(桑原太矩)

野外パーティで料理に舌鼓を打ってる最中、ヴァニーが姿を消す。

彼女には、龍に眠らされた故郷の国・アレーナから「迎え」が来ていたミカたちは選抜メンバーで彼女の行方を追う。


最近、「ウマ娘」にどっぷりハマっていて、何を見てもウマ娘のことを考えてしまいます。

ウマ娘にはサラブレットのサイアーラインをモチーフとした「継承」というシステムがあります。強いウマ娘の持っていた素質(想い)が受け継がれていく、というシステム。

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「空挺ドラゴンズ」9巻より(桑原太矩)


ぶっちゃけた、この「空挺ドラゴンズ」は宮崎駿作品のテイストにとてもよく似ていて、しばしば批判や揶揄の対象にもなります。

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「空挺ドラゴンズ」9巻より(桑原太矩)

宮崎の精神性は複雑で難解なので置いておいて、ワイルドでどこかノスタルジックな世界観や空への憧れは、唯一無二と思われた宮崎のテイストを見事に継承しているように思います。。

この作者が宮崎駿とどういう関係なのか、ジブリの出身者なのか、ただの宮崎ファンの赤の他人なのか私は知りません。

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「空挺ドラゴンズ」9巻より(桑原太矩)

でも、もはや今後の多作を望むべくもない宮崎のテイストを継承してこうやって新たな作品を創ってくれることは、なんてんだろ「血の繋がらない弟子」とでもいうか、宮崎の因子が確実に遺されているように感じてむしろ心強く思います。


「金を遺して三流、仕事を遺して二流、人を遺して一流」とよく言いますが、自分も歳のせいか、独身で子どももいないせいか、「他人に影響を与えたい」「自分の生き方の因子を他人に遺したい」という、若い頃には思いもしなかった欲が生まれて、自分でも少々驚きます。

そういう意味で、「ウマ娘」で育てたウマを継承元としてフォロワーにレンタルできる仕組みというは、代償行為としてよくできてるなと思います。

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この作者のように(おそらく)宮崎本人の知らないところで良い意味で影響を受けて、因子を継いでくれるような優れた人間がいたら、自分が宮崎だったら「俺のパクリやんけ」なんてつまんないこと思う前に、嬉しくでしょうがないけどな。

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「空挺ドラゴンズ」9巻より(桑原太矩)

なんの話でしたっけ。

そうそう、空挺ドラゴンズはいいぞ、って話です。

 

あとウマ娘もいいぞ。

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