凄腕スパイ・暗号名「黄昏」に下った新たな指令は、妻と新小学生の子どもを調達して敵国の名門校のPTAに潜入し、平和を脅かす危険な黒幕に近づくこと。
任務のために孤児院で適当に選んで引き取った娘・アーニャは、他人の心が読める超能力者だった。
ひょんな縁からトントン拍子で任務のために妻に選んだおとなしげな美女・ヨルは、凄腕の殺し屋だった。
互いに正体を隠して家族になった3人。人の心が読めるアーニャだけがひとり全てを知り、新しいスパイの父と殺し屋の母に「わくわくっ…」としていた。
前巻のラストで作品のラスボスと主人公が期せずして対面し、気になるヒキで今巻へ。
まだ終わるわけはないので前哨戦というか、小手調べといったところ。
表紙の彼は「主人公側」というか「アーニャ側」なので、いずれ父親を裏切ると言うか、超克する展開が待ってるんだろうなー、と。
幼いながらキーマンの役割を果たしつつ、年齢からできることに限度もあり、彼の本当の見せ場は作品のエピローグになるかもしれないですね。
ラスボスとの対峙の後は各キャラにスポットを当てた単話のコメディエピソード中心。
アーニャの出生の秘密?に若干伏線を張ったりはありつつも、ストーリーの縦軸はさほど進みませんが、気がつけば主要と言っていいキャラが結構増えましたね。
それぞれは持ってる世界ごとに短編エピソードも幅というか、バリエーションに富んでて、箱庭感というか、世界に厚みと説得力が出てきたというか。
今巻はそんな感じで通常クルージングかしらね、と思ったら、ヨルさんの殺しの仕事絡みの長編エピソードに入るようです。舞台は豪華客船、殺し屋大決戦っぽい。
架空の世界とはいえテイストは洋物の作品なので、こういうの華やかでいいなあ。
aqm.hatenablog.jp