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#月刊少女野崎くん 13巻 評論(ネタバレ注意)

アニメ化済みのラブコメ4コマ。高校生にして連載持ち少女漫画家の野崎くんに片想いする千代ちゃんの話。

少女漫画出身らしい華やかな絵柄で、可愛い女の子たちと可愛い男の子たちがたくさん出てくる眼福な作品。

自分は瀬尾と千代ちゃんがお気に入りです。

この作品ずっと電子書籍は紙書籍版の発売日から1ヶ月待ちで、感想を書くたびに「電書派としては商売の仕方がとても気に食わねえ」と書いてきたんですが、そのせいってわけでもないんですが、今巻から同日?3日遅れ?ぐらいのほぼ同じタイミングで電子書籍が発売されることになりました。

ありがてえありがてえ。

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「月刊少女野崎くん」13巻より(椿いづみ/スクウェア・エニックス)

自分はストーリー漫画に関しては「巻数が少ないほど良い」論者で、日常ものや4コマ漫画なんかにもたまにうっかり援用してしまうことがあります。

ご存知の通りヒットしたストーリー漫画は商業的な成功を拡大するために(端的にいうと安定収入維持のために)編集部と漫画家の利害が一致してしまって、「引き伸ばし」が起こることがままあって、冗長であまり好きではないです。

一方、日常ものや4コマ漫画なんてのは基本的に延々続いたって別にいいと思うんですけど、たまにイライラしちゃうのはなんででしょうね。

作品によっては「永遠に続いてほしい」と思ったり、作品によっては「マンネリなんでもうやめたら」と思ったり、我ながら読者はわがままなもんですけど、まあ日常ものや4コマから面白さより「冗長」「マンネリ」を先に感じてる時点で面白く読めてないってことなので、こっちの方こそ「読むのやめたら」って話なんですが。

というわけで、日常ものなんかも最近は「冗長」「マンネリ」を感じたら積極的に続きを読むのをやめるようにしてます。

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「月刊少女野崎くん」13巻より(椿いづみ/スクウェア・エニックス)

で、この漫画は「永遠に続いてほしい」と思ってる部類の漫画で、マンネリではあるんですけど、新刊の度に「今回も面白いなあ」と思います。

寝床でタブレットで漫画を読みながら就寝するのが日課なんですけど、あんまり刺激的すぎる漫画は寝付けなくなるので、何度も何度も読んだ4コマ漫画が入眠にちょうどいいんですけど、さすがに巻数が少ないと飽きてしまうので、こういう漫画の巻数が増えてくれるのはローテーションが充実していくので大歓迎です。

漫画家にとって最高の褒め言葉ってなんだろう?って考える時に、毎回「やっぱコレには勝てねえ」って思うのが、「動物のお医者さん」に寄せられたこの感想なんですけど、

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「動物のお医者さん」12巻より(佐々木倫子/白泉社)

「月刊少女野崎くん」も自分にとって「死ぬまで続いてほしい」漫画の一つ。

ちょっとネタバレになるんですけど、この作品のコメディ要素を生み出す定番の人間関係に「若松がローレライの正体を知らない(信じてない)」「野崎のアシのお花担当と背景担当が互いの正体を知らない」というものがあったのが、両方とも今巻で解消してしまって「アレ、畳む気かしらん」とちょっと思ったりするんですが。

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「月刊少女野崎くん」13巻より(椿いづみ/スクウェア・エニックス)

一方で新キャラが登場したり千代ちゃんの表情の描写のバリエーションが増えていたり正体を知った上での新たな人間関係の描写が楽しみだったり、とまだまだ安泰だろうと思う一方で、この作者の別の作品も読んでみたかったり、読者というのはわがままだなあ、と。

 

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