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#ハイスコアガール DASH 2巻 評論(ネタバレ注意)

ゲームセンター、特に格闘ゲームに小〜高の青春を捧げた少年少女のボーイミーツガールを描いた「ハイスコアガール」の、

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内容以外に作品のメタにもトラブルに見舞われ紆余曲折ありつつ大団円にたどり着いた名作の、まったく予想もしてなかった続編。

まったく予想もしてなかったということは、期待もしていなかったということで、ちょっとびっくりしましたね。

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「ハイスコアガール DASH」2巻より(押切蓮介/スクウェア・エニックス)

何を描きたいんだろうか。

ヒロインは前作の「アテ馬ヒロイン」だった日高小春。サブヒロインながら健気に一生懸命、報われない恋をしてて、人気ありましたね。自分も好きでした。

舞台はあれから10年以上の後、日高小春は28歳。母校である中学校の教師を務め、一般的に学校生活で抑圧される傾向のあるゲーム(「ゲーミングお嬢様」除く)を、抑圧し取り締まる側になっていた…

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「ハイスコアガール DASH」2巻より(押切蓮介/スクウェア・エニックス)

思い通りに行かない教師生活に鬱々とする小春の教師生活、心が通わない生徒たち、不気味な保護者、強権的でシステマティックな上司の校長、他人の顔色を伺うように教師生活を送る小春。

自分は「Zガンダム」は再放送で見たクチですが、今でこそ「ガンダム」の続編やスピンオフ作品が創られるのは当たり前になってますけど、放送当時、初見で「Zガンダム」のリアルタイム放送を観ていたガンダムファンたちはどう思ったんですかね。

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「ハイスコアガール DASH」2巻より(押切蓮介/スクウェア・エニックス)

シャアやアムロが出てくるファンサービスに喜びつつも、「一体なんのためにこの作品は創られているんだ?」と頭を捻ったりしたんでしょうか。

「ガンダム」に対する「Zガンダム」の自分の解釈が「歴史は繰り返す」であるように、この続編のこの第2巻でもまるでガンダムシリーズで見られる「オリジナルの名場面のオマージュ」であるかのように、前作で見覚えのあるシーンがキャラクターを替えて繰り返されます。

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「ハイスコアガール DASH」2巻より(押切蓮介/スクウェア・エニックス)

「Z」がアムロじゃなくクワトロを影の主人公に置いたように、主人公にハルオでも大野でもなく小春を置いてるという。

1巻は正直どうなりたい漫画なのかイマイチ見えてなかったんですけど、この2巻でちょっとエンジンがかかって作品の方向性が見えてきましたか?

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「ハイスコアガール DASH」2巻より(押切蓮介/スクウェア・エニックス)

ただアレなんですよね。小春は幸せにしてあげて欲しいなあ、とどうしても思ってしまうんですけど、作者が描きたい幸せの形や小春自身が思う幸せの形と、自分が思うのとは、たぶん違うんだろうと思うので、

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「ハイスコアガール DASH」2巻より(押切蓮介/スクウェア・エニックス)

宮尾のように見守ることしかできませんけど。

漫画の読者なんで当たり前なんですけど。

 

 

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