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あ、今日読んだ漫画

#じいさんばあさん若返る 3巻 評論(ネタバレ注意)

長年連れ添った津軽弁の農家の老夫婦・正蔵とイネは、ある夜目覚めると二人とも青年期のイケメンと美女の姿に、特に理由もなく若返っていた。

若返った二人に孫娘ははしゃいで甘え、息子の嫁はときめき、息子は動揺し、老人会はざわついたが、60年近く連れ添った二人はそこまで動じることもなく、しかし少しずつ若返った身体でのかつての日常を取り戻していく。

という理不尽ファンタジーな日常コメディ。

出オチの一発ネタの割りに日常ネタで楽しく続いて4巻。

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「じいさんばあさん若返る」4巻より(新挑限/KADOKAWA)

最初は2人とも若返って始まった作品ですけど、片方が再び老化したりまた元に戻ったり、逆がそうなったり、挙句に若返りを割りと自由にコントロールできるようになったり、コメディ中心ながらまるで夢の中の出来事のように不安定。

もともと既に商業デビュー済みのプロだったと思うんですが、この作品はTwitter? ニコニコ静画だっけ? のバズり発だったと記憶してます。

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「じいさんばあさん若返る」4巻より(新挑限/KADOKAWA)

バズる漫画って奇策のインパクトと読み切りっぽい完成度で話題になる反面、バズり優先で連載漫画としての設計がされてなくて強度不足(マンネリになりがち・ネタが続かない)に陥りがちで、自分はよく「出オチの一発ネタ漫画」という言い方をするんですが、最近はこの「出オチの一発ネタ漫画」をどうにか保たせて長期連載化させる作品が多くなりましたね。

編集さんとバチバチやり合った末に連載に漕ぎ着けて生まれた作品と比べるとどうしても背骨は薄い印象はあるんですけど、自分はこの「出オチの一発ネタ漫画」をいかに続かせるか、また続かせた漫画をどう畳むのか、それはそれで結構楽しく読んでます。

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「じいさんばあさん若返る」4巻より(新挑限/KADOKAWA)

商業漫画のノウハウに染まり切ってないというか、作品とお別れすることに作者自身が素人くさく感傷的になってるのが伝わってくるような、けっこう文学的で切ない名エンディングを迎える作品がちらほらと。

この作者の前作も、なーんてことないラブコメの、なーんてことのない終わり方でしたけど、結構好きでした。

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「じいさんばあさん若返る」4巻より(新挑限/KADOKAWA)

永遠の生命を手に入れた、というわけではなさそうですし、この漫画の終わらせ方、自分は2パターンしか思いつかないんですけど、どう畳むんでしょう。

 

 

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