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あ、今日読んだ漫画

#幼女戦記 23巻 評論(ネタバレ注意)

サラリーマンがリストラ逆恨みで殺されて成仏の際に神に反抗した罰で、近代欧州っぽい異世界、WW1前のドイツそっくりな帝国の魔導師の素質持ちの女児に転生。

戦勝と栄達と安穏な後方勤務を夢見つつ、少佐の階級、エース・オブ・エース「白銀」「ラインの悪魔」の二つ名、第二〇三遊撃航空魔導大隊大隊長として、戦場の空を支配する主人公ターニャ・デグレチャフ11歳。あれ12歳になったっけ?

南方大陸に逃れたフランソワ共和国の残党、これを追う帝国。

退がるド・ルーゴ、追うロメールとターニャ。

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「幼女戦記」23巻より(東條チカ/カルロ・ゼン/KADOKAWA)

ということで、主人公側の強力なキャラクター2人にネームドとして実質で1人で対抗させられるド・ルーゴはお疲れ様、という感じで、ここまで敗戦と撤退を繰り返し良いところなしでしたが、ここにきて見せ場が。

帝国包囲網を形成したい列強各国の支援を受けて負け続け逃げ続けながらなお余裕がある共和国と、単独で勝ち続け追い続けながらあらゆる資源が枯渇していく帝国。

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「幼女戦記」23巻より(東條チカ/カルロ・ゼン/KADOKAWA)

いま思えば帝国にとっての勝ち目は戦場での勝利を積み重ねて、敵国唯一のネームドであるド・ルーゴを更迭に追い込むことでしたが、ド・ルーゴが反対勢力を粛清したことで俄然、厳しい状況に。

戦闘描写も奇襲・強襲を持って慣らしたはずロメール・ターニャのコンビの帝国遠征軍が、今回は正面戦闘と被害を強いられる展開。

あんま"異世界チート"っぽくない展開ですけど、対峙するド・ルーゴではなく、その背後に控える"世界"そのものを相手に戦わされる底無し沼のように不気味な不安と危機感がよく現れたエピソード。

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「幼女戦記」23巻より(東條チカ/カルロ・ゼン/KADOKAWA)

ある程度は史実準拠というかモチーフにしている風なので、ド・ゴールもロンメルも評伝の類を読んだことがないので、先の予想があんまりつきません。Wikipediaぐらいは目を通すべきか。

ターニャ・デグレチャフという「嘘」という切り札をどこでどう使ってくるかも楽しみですね。

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「幼女戦記」23巻より(東條チカ/カルロ・ゼン/KADOKAWA)

なんというか、それでも未だ、漫画のキャラとしてのドルーゴが、ロメールやターニャに伍する器には見えませんが。もうひとテコ入るんかしらん。

 

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