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#MFゴースト 13巻 評論(ネタバレ注意)

「MFゴースト」は「頭文字D」と同じ世界観、あっちが基本的に90年代を舞台にした作品であるのに対し、202X年が舞台の続編という位置づけです。大体20〜30年後?という感じ。前作の登場人物たちがおじさんになって脇役で大量に登場。

前作主人公の藤原拓海も本人は登場しないものの、主人公の師匠としてやたら名前がたくさん登場。

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「MFゴースト」13巻より(しげの秀一/講談社)

国産車でのマッチレースだった前作に対して、今作は海外製のゴージャスなハイエンドスーパーカーがグランプリレースを繰り広げるという、クルマ好きには眼福な作品。

基本的にはクルマがグルグル走って解説やドライバー自身がブツブツ言ってるだけの漫画なので、そういうのが苦手な人はやめときましょう。

とは言いつつも、今巻はレースとレースの間のサマーブレイク、クルマが走ってるシーンはほとんどない、幕間巻。

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「MFゴースト」13巻より(しげの秀一/講談社)

夏だ! 海だ! 水着回だ! ラブコメだ!

という、かっこいいクルマがグルグル走ってるのが好きで読んでるこの作品の読者には、概ね不評、大不評なラブコメ回。

もっさいラブコメ展開、正直「下手の横好き」で、読者がこの漫画に期待していることとはとんでもないミスマッチ起こしてますけど、普段の巻を見てても基本的にラブコメ描きたい人なんですよねこの人。

レースシーンにしろラブコメにしろ、作者のロマンチストな面が通底しているというか。

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「MFゴースト」13巻より(しげの秀一/講談社)

キャラと作者のモチベーションのために必要というか、読者の需要の有無や描写の巧拙はともかく、キャラの動機付け・心理描写も手を抜くことなく丁寧で、なにより作者自身が描いてて楽しそうで、描きたいことに誠実な人だなと思います。

これまでの実績や作者との年齢差や力関係を想像しても、編集者がなにか物申せる関係とも思えないし、どう考えても嫌々描いてるようには見えないし。

あと目が四角いのは13巻にもなってもはや文句言ってもしょうがないからもういい加減諦めろ。愛嬌だ愛嬌。

次巻から再びレース編とのことです。

 

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