



高校に入学した、コワモテ系男子・松林颯太。前の席の、お嬢様系女子・宮膳桜。二人はお互いに相手と友達になりたいと思っていた。
基本的に1話4ページのショートエピソード、たまにページ数を増やしたエピソード、という感じの、ラブコメのだいぶ「最初の方」にフォーカスした元ヤン少年・ミーツ・お嬢様のクラスメイト・ラブコメ。

「お近づきになりたい宮膳さん」巻より(秋タカ/スクウェア・エニックス)
整った可愛らしい絵、小ゴマの抜いた絵も妙味が。ピュア度高ぇーっていう。
3巻を読み損ねていたところに4巻が出たので2冊まとめて。
4巻でコンパクトに完結。

「お近づきになりたい宮膳さん」巻より(秋タカ/スクウェア・エニックス)
子どもの頃、実家の母の書棚にみつはしちかこ先生の「小さな恋のものがたり」という漫画があって読んでいたんですが、タイトルに反して1962年〜2014年の52年間に43巻に渡って連載・刊行され完結しました。
52年かけてこのエンディングなのか!とちょっと衝撃でしたね。
ja.wikipedia.org
最終43巻を読んだ後は追っていなかったんですが、Wikipediaによると、その後2018年・2020年に後日談とされる44巻・45巻が出たんだそうです。知らんかった。
本作「お近づきになりたい宮膳さん」は出会いから未満恋愛を経て、後半でおつきあいを始めて、そして数年後、と、大きな波乱もなくハッピーエンドで終わりました。

「お近づきになりたい宮膳さん」巻より(秋タカ/スクウェア・エニックス)
まるで「小さな恋のものがたり」という字義そのもののような。
読みやすく作画はモダンながら、初恋の二人が可愛らしく甘酸っぱいだけの、まるで60〜70年前に建て付けられたようなシンプルなお話ですけど、読者がもともと漫画に望んだ恋愛ものってこうだったんだろうな、と思います。

「お近づきになりたい宮膳さん」巻より(秋タカ/スクウェア・エニックス)
自分はこういうの大好きです。もっとこういうのいっぱい持ってきて。
aqm.hatenablog.jp