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#アルスラーン戦記 17巻 評論(ネタバレ注意)

表紙は今巻出番が多く狂言回しと言っていいメルレイン。

田中芳樹の高名なファンタジー戦記を荒川弘がコミカライズという鉄板漫画。

17巻の前は当然、16巻の感想を描いたんですけど、

aqm.hatenablog.jp

それ以来

「アルスラーン戦記 16巻 ひどい」

で検索してうちのブログにアクセスする人が結構いまして、「16巻、そんなひどかったかしらん?」と思ったりしたんですが、どうもコミカライズの16巻ではなく、原作小説の完結編・第二部ラストの『天涯無限』の評価らしいです。

自分、読んでないんですけど。噂には聞きますが。

ねー、2部のコミカライズ、どうするんでしょう。

「アルスラーン戦記」17巻より(荒川弘/田中芳樹/講談社)

思うに、原典というか史書にあたって残酷な歴史に触れた田中芳樹が一生懸命ニュアンスをマイルドにしたつもりが、それでも日本のエンタメ、それもジュブナイル小説としては読者にはキツかった、ってことなんかなー。

前も書いた気がしますが、自分もエステルの"あの"扱いで原作小説に愛想が尽きて、読むのをやめてしまいました。

さてコミカライズの17巻の方は、

「アルスラーン戦記」17巻より(荒川弘/田中芳樹/講談社)

原作でいうと第一部の後半戦、原作全7巻の6巻相当ぐらい、『風塵乱舞』あたり。

虜囚の身から自力で脱出し、救国の軍を起こした息子の軍勢に合流したアンドラゴラス王に「兵力5万を集めるまで帰参するにあたわず」と追放されたアルスラーン王子。

彼を慕って軍を脱出した少数精鋭・一騎当千の部下たちと訪れた港町ギラン。

「アルスラーン戦記」17巻より(荒川弘/田中芳樹/講談社)

を、アルスラーンがなんだかんだ制圧する一方、アンドラゴラス率いるパルス軍が籠るペシャワール城、そしてルシタニアが占拠したままの王都エクバターナに動きが…

という感じで、原作小説6巻『風神乱舞』をラストまで。

ある意味『アルスラーン戦記』が一番輝いていた頃のエピソードで、主人公の出番こそ少ないものの、メルレインを軸に西に東に南に見どころたくさんの巻。

「アルスラーン戦記」17巻より(荒川弘/田中芳樹/講談社)

イリーナ姫とヒルメスの本当の再会、メルレインのイリーナ姫への武骨な恋愛未満のままの別離、エステルとアルスラーンの再会など、グッとくるエピソードが目白押し。

いいよな、荒川コミカライズ…いろんな意味で第二部どうなんのかな…

「アルスラーン戦記」17巻より(荒川弘/田中芳樹/講談社)

ああ、本当にグッとくる、いいシーンだなあ…

さて、いよいよ次巻から『王都奪還』やね! もう毎巻クライマックス!

 

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