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#よふかしのうた 12巻 評論(ネタバレ注意)

アニメ始まりましたね。

基本的に漫画の方が好きなこともあって、自分は普段からそんなにアニメ見ないし原作漫画読んじゃった作品もほとんど観ないんですけど、この作品は観よう。

少年・夜守コウ(14)はふとしたきっかけで「上手くやれていた中学生活」が嫌になり不登校に。ある夜、夜の散歩で街を放浪していると「夜と不眠」に一家言持つ謎の美少女・ナズナに声をかけられ、血を吸われる。彼女は吸血鬼だった。

夜に生きる眷属になりたいと願っても吸血鬼化しないコウ。彼女が照れながら語る「吸血鬼になれる条件」は「吸血鬼に恋して血を吸われること」だった。

『よふかしのうた』12巻より(コトヤマ/小学館)

「だがしかし」作者の吸血鬼ファンタジーな青春ラブコメ。作品全体を通じてアンニュイとそのアンニュイからの解放が夜を舞台に描かれる。

探偵さんを中心に回ったハロウィン編が一応決着し、話の軸がいよいよ吸血鬼・星見キクに…というところで、表紙の二人の新キャラ登場。表紙の構図はちょっとミスリード誘ってるところありますねw

『よふかしのうた』12巻より(コトヤマ/小学館)

キクとマヒルを深掘りするタイミングで新キャラ登場っていかにも話がとっ散らかりそうで、事実キクとマヒルは出番を奪われてほとんど出てこないんですが、二人の新キャラはすんなり話に合流して馴染み、キクとマヒルの深掘りも進みました。変なの。

キクを除く、ニコ、カブラ、ハツカ、ミドリ、セリとナズナの3巻以来の吸血鬼コミュニティはどこか呑気というか、種の存続に関わるシリアスな事態を「恋バナだったらセーフ」にしちゃう牧歌的なところがあって、それがこの作品の吸血鬼ものの「味」でした。

『よふかしのうた』12巻より(コトヤマ/小学館)

シリアスなテーマを纏って大暴れした「吸血鬼もの」らしいキャラの探偵さんがむしろ異質だったんですけど、キク、そして今巻登場の新キャラ二人を見るとむしろ異質だったのはやっぱり、ニコをリーダー(?)とするコミュニティの方だったんだなー、と。

あとがきによると「ラストは決めているけど途中の今の展開は決めてなかった」とのことで、作品で描きたい本筋ではないっぽいですけど。

種の存続を脅かす「問題児」を粛清しようというシリアスな展開は、ある意味「吸血鬼もの」のあるあるなんですけど、ナズナやニコの呑気なコミュニティとの対比が面白くなりそう。

新キャラ二人も、バトル展開をこなしつつも、楽しいいいキャラしてるしね。

『よふかしのうた』12巻より(コトヤマ/小学館)

予定外と言いつつ、中途半端な存在でありながら吸血鬼コミュニティのドミネーターの資質を見せはじめているコウとこの作品を、作者が最後どうしたいのか、ヒントが漏れ出しているようにも思えて、興味深い。

 

 

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