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#め組の大吾 救国のオレンジ 5巻 評論(ネタバレ注意)

1995〜1999年に週刊少年サンデーで連載され小学館漫画賞・文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞するなどして大好評を博した往年の名作「め組の大吾」の同作者による続編。

今作は掲載誌というか出版社まで移って、週刊少年サンデー(小学館)から月刊少年マガジン(講談社)に。

旧作の主人公は「朝比奈大吾」でしたが、今作の主人公は「大吾」違い。

今巻はMOBの合コンシーンから始まって「なんだこりゃ」と一瞬思いましたが、

『め組の大吾 救国のオレンジ』5巻より(曽田正人/講談社)

当面のキーマン二人の顔見せ。

作者の本領、漫画で「主人公の天才をかっこよく」描く上で、彼ら彼女らの天才を映す鏡として「天才を理解し語る」ことができる、能力と実績と立場を有する解説役、というところ。

纏は前作でいう神田をもう少し主人公たち付近に降ろした感じなんかな。

甘粕や纏が語る「新時代の消防士」像は、初代「大吾」とどう違うのか、まだ読んでてピンと来ませんね。

『め組の大吾 救国のオレンジ』5巻より(曽田正人/講談社)

個人の才能だけではなく、尖った才能を規律・規範を超えて臨機応変に受容・許容できる組織論的な話なんかしらん。

新エピソードシリーズとして「消防救助技術大会」に向かう感じっぽく、ヒロインの雪の他、大吾(新)・駿のコンビも出場、サリエリ役の纏がライバルとして出場、予定。

普通にやれば死人が出るイベントじゃないので、ややもすれば現場に臨むエピソードと比べると緊張感という意味で漫画映えしづらいところがないではないですが、大吾(新)の「大会」に対する理解が面白いですね。

『め組の大吾 救国のオレンジ』5巻より(曽田正人/講談社)

なるほどね。

とは言え、行く先々で殺人事件に遭うコナンくんばりに、火事や災害に居合わせやすい作風なので、「大会」が穏当に済むとも思えないですが。

切り口の多い作品で未消化の要素はまだまだ山盛りな中、話としては大吾(新)が纏と出会って影響を受ける、というエピソードの途中という感じ。

なお大吾(旧)は未だ所在不明扱いで出番がありません。

『め組の大吾 救国のオレンジ』5巻より(曽田正人/講談社)

引っ張るな、というより、出したら主役を喰いそうなので最終エピソードまで出番なさそうね。

 

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