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#であいもん 14巻 評論(ネタバレ注意)

京都の老舗の和菓子屋の実家にバンドの夢を諦めて?帰ってきた跡継ぎ息子・和(なごむ)と、実家が事情あって預かってる小学生の女の子・一果(いつか)を軸にした和菓子屋さんの日常もの。

元カノや片想いの女子高生や隠れ女装男子と「ハーレムものかよオイ」といいたくなる脇役たちに負けないツンデレ小学生のヒロイン力。

『であいもん』14巻(浅野りん/KADOKAWA)

こないだ中学生になりました。

和菓子+父娘もの+職人+京都の四季+ラブコメ少々という感じ。

長く作品の縦軸だった一果の父親の謎や一果の身の振り方も2〜3巻前に一件落着しまして大きなテーマは消化して、現在は基本単話完結、味わいが深い平穏な日常モード。

『であいもん』14巻(浅野りん/KADOKAWA)

今巻は和(なごむ)に片恋中の女子高生あらため女子大生・美弦ちゃんが少し勇気を出して、少し良い事があって良かったね、

という恋する乙女な少女漫画のような可愛らしいエピソード。

潜在的なライバル、和の元カノの佳乃子の露出が意図的に抑えられていたり、誤解されそうなシーンがあったりしたので、次巻以降に諸々揺り戻しがありそうな。

『であいもん』14巻(浅野りん/KADOKAWA)

あとは短話完結エピソード群ながら、前巻以来、京都の老舗各店の「次世代・後継ぎ」にスポットが当たったり、「先々代」や「先代の若い頃」にスポットが当たったりと、1巻当初以上に「継ぐ」「継がれるもの」の色が濃くなってる感じはします。

緑松の後継問題も、「預かり子の一果が手を挙げて現当主がOKしている」「長男の和は出戻ったが謙虚にしている」けど、「互いにライバル視していない」が「周囲からは和が後継者として目されている」という微妙な状況。

『であいもん』14巻(浅野りん/KADOKAWA)

封建的な時代環境であれば

「本人の意思も歳の差も関係ない」

「二人とも後継ぎたいんやったら一果の成人を待って結婚すれば丸く収まるやろがい」

で片付くんですけど、緑松の主人(父ちゃん)以下関係者はそんなタチじゃないですし。

どうなるんだろう、というのは類似のシチュの畳み方の類型は何パターンかありますけど、競馬予想よろしく「本命・対抗・大穴」を予想するの野暮ですし、

『であいもん』14巻(浅野りん/KADOKAWA)

本人たちの意思を尊重というか作者の描きたいようになるしかないし、大概どうなっても「作者が描きたかった話」である限りにおいて自分は許容しちゃうので、あれこれ想像しつつも気長に待ちましゅ。

 

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