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#スーパーカブ 7巻 評論(ネタバレ注意)

父親は事故で他界、頼れる親戚もいないところに母親に失踪された大人しい女の子が通学用に中古のスーパーカブを買って乗る話。

1巻冒頭で出てくる「日野春駅」をググると、舞台は山梨県北杜市らしい。

『スーパーカブ』7巻より(蟹丹/トネ・コーケン/KADOKAWA)

原作は角川スニーカー文庫、小説の表紙絵は「明日ちゃんのセーラー服」の人。このコミカライズの人も、デビュー作より気持ち絵柄を原作表紙の人に寄せてていい雰囲気。

ヒロインたちも高校3年生になり、進路が気になる、というより「進路を気にしろ」と時間にせっつかれるお年頃、その初夏。

バイク乗りのツテで、小熊とカブ友の礼子に雑誌の撮影のオファー。

『スーパーカブ』7巻より(蟹丹/トネ・コーケン/KADOKAWA)

その企画は、以前断念したカブによる富士山登頂に、用意された大排気量・ハイスペックのオフロード用カブで再挑戦する、というものだった。

二人は割りと二つ返事で引き受けたものの…という7巻。女子高生がカブで富士山に登るだけの話です。

自分も過去に何台かクルマを乗り継いできましたが、物言わぬ機械に乗って自分の身体が延長されたような感覚、「こいつがいればどこにでも行ける」という信頼感、

『スーパーカブ』7巻より(蟹丹/トネ・コーケン/KADOKAWA)

一緒に長い時間を過ごして「愛車」というより「相棒」のようになる感覚を、最近クルマ持ってないので久しぶりに思い出させられるお話。

物語やドラマというより「感情」「感覚」を描いているだけのシンプルなお話なんですけど、「クソデカ感情」「尊い」「エモい」的に、なんかちょっと泣けてきますね。

万感、というか。

同時に、「この作品が終わる時」を、なんとなく想像してしまう話でもありました。

『スーパーカブ』7巻より(蟹丹/トネ・コーケン/KADOKAWA)

小熊は今回のことを、たぶん一生忘れないだろうな。

 

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