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#猫と竜 6巻 評論(ネタバレ注意)

親を喪い、卵から孵化した瞬間から、言葉と魔法を操る「森にすむ猫」(ケットシー)の子猫たちと一緒に母猫に育てられた竜。

自らを猫だと思い込んで育ち、長じて空を駆け火を吹き人間から「皇竜」と恐れられる存在となっても、その恩返しに猫の子孫たちの親代わりに狩りと魔法を教えその守護者を務めていた。

『猫と竜』6巻より(佐々木泉/アマラ/マンガボックス)

ある日、森の猫を害したことからかつて竜が罰を与えた人間の王国に、森で育った猫の1匹がきまぐれで訪れ、幼い王子と親交を持つ。

猫の身を案じた竜は、再び人間の街に降り立つ…

で始まるファンタジーもの。もとは「なろう」小説、のコミカライズとのことです

『猫と竜』6巻より(佐々木泉/アマラ/マンガボックス)

竜と猫と人と魔法にまつわる、少し哀しく、とても優しいファンタジー作品。

森で猫に育てられ長じて恩返しに猫を育て続ける竜。竜に育てられた猫は長じて世界各地へ。ある者は人の冒険者たちを見守り、ある者は人の勇者の師匠となり、ある者は人の王の良き友人となり、ある者は再び森の土に還る。

そういうお話。

『猫と竜』6巻より(佐々木泉/アマラ/マンガボックス)

感覚が縮まっているとはいえ相変わらず電子書籍化が遅く、「気がついたら電子書籍化されていた」という状態。
今巻のAmazonレビューによると、

紙媒体書籍版6巻は 2021/8/11 に発売。
かつ、紙媒体7巻が 2022/4/13 に発売。
そこまで待たされてようやく電子書籍版6巻が 2022/05/25 発売。

とのことです。

紙書籍は「このマンガがすごい! comics」レーベルで宝島社なんですが、年1回の「このマンガがすごい! 」もネットの露出を抑制というかあまり盛り上がらないようにしてるように見えるなど、書店・流通絡みの商業的なしがらみが多そうですね。

『猫と竜』6巻より(佐々木泉/アマラ/マンガボックス)

お話の方はほのぼのエピソード中心で、「少し哀しく、とても優しい」の、「優しい」だけで構成されたような絵本のような巻。

優しい上にみんな無敵気味で、竜や猫たちの寿命も半無限のようなもんですしね。

偉大な母猫が幹だとすれば、竜は太い枝ではあるものの、他にも枝はいっぱいあって、たまに枝同士が触れ合うこともある、というお話になってきました。

大人が癒される読まれ方が中心なのかなと思います。

『猫と竜』6巻より(佐々木泉/アマラ/マンガボックス)

正直、大人向けには特に今巻は刺激に欠ける気もしますが、児童というか幼児向けにも割りと安心してオススメできる、童話のような作品。

 

猫と竜 (6)

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