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#山を渡る -三多摩大岳部録- 5巻 評論(ネタバレ注意)

伝統の三多摩大学 山岳部は人数不足で廃部の危機に瀕していた。部員は3年2人、2年1人のわずか3人。

新入生で見学に来たのは、秋田生まれの運動嫌い、長野生まれの虚弱体質、北海道生まれの読書好きの3人の少女だった。先輩部員たちはなんとしても彼女たちを逃がすものかと、正式入部に向けてあの手この手で勧誘する。

『山を渡る -三多摩大岳部録-』5巻より(空木哲生/KADOKAWA)

全然ユルくない登山をHARTAコミックスらしく文学的にハイテンションに。「登山漫画」というより「登山部漫画」。

ハルタっぽいというかモーニング・アフタヌーン系っぽいですよね。そもそもハルタとモーニング・アフタヌーン系のイメージが自分の中で近いってのもあるんですけど。

『山を渡る -三多摩大岳部録-』5巻より(空木哲生/KADOKAWA)

冒頭で監督+上級生の中上級者向けの登山(?)の様子がインサートされますが、メインは登山部の夏休み前、夏合宿の準備の様子を1冊かけてじっくりと。

特に新入生の中でも、身長が低く体重も軽く他の半分程度しか荷物を持てない眼鏡っ子の葛藤が、丁寧に描かれます。

『山を渡る -三多摩大岳部録-』5巻より(空木哲生/KADOKAWA)

まだ山登ってないのに、大ゴマや見開きが効果的に多用されて見応えありましたね。

自分は登山素人なので新入生たちと同じ目線で山岳部の先輩たちが経験豊富で無謬な超上級者に見えますが、当たり前ですけど彼らもまだ大学生で、かつ「先輩初心者」として間違ったり怒られたりしながら四苦八苦して「先輩をやっている」姿が描かれます。

『山を渡る -三多摩大岳部録-』5巻より(空木哲生/KADOKAWA)

この一冊で描かれるのは登山そのものではなく心構え、訓練、計画、買い出し、道具の整備と、その準備段階だけなんですが、「遠足は前の日が楽しい」とか「文化祭は準備している時が本番」とかよく言ったもので(言うか?)、すんげーワクワクしますね。

準備段階でワクワクさせられすぎて、次巻からの登山本番がこのワクワク感に応えられるのか、逆に心配になってくるわw

『山を渡る -三多摩大岳部録-』5巻より(空木哲生/KADOKAWA)

2週間に及ぶ夏合宿編、ボリューム的にはそれだけで3〜5冊ぐらいいきそうねコレ。

 

 

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