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#Get truth 太陽の牙ダグラム 1巻 評論(ネタバレ注意)

(しばらくコミカライズに関係ない話)

一昨年、TV放送40周年を迎えたTVアニメ『太陽の牙 ダグラム』のコミカライズ。

www.dougram.net

ja.wikipedia.org

よく知られる「テレ朝土曜5時半サンライズ枠」の前後関係は

1978 無敵鋼人ダイターン3(監督:富野喜季)
1979 機動戦士ガンダム(監督:富野喜季)
1980 無敵ロボ トライダーG7(監督:佐々木勝利)
1981 最強ロボ ダイオージャ(監督:佐々木勝利)
1982 戦闘メカ ザブングル(監督:富野由悠季)
1983 聖戦士ダンバイン(監督:富野由悠季)
1984 重戦機エルガイム(監督:富野由悠季)
1985 機動戦士Ζガンダム(監督:富野由悠季)

ですが、この作品『ダグラム』は同じサンライズ作品でもテレビ東京系で、1981年〜83年にかけて約2年に渡って75話が放送されたロングシリーズ。だいたい『ザブングル』の裏ですね。

監督は高橋良輔。Wikipediaによると、ロボットものアレルギーだった高橋は『ガンダム』を観てロボットものへの理解を示し、本作の制作に繋がったんだそうです。他の代表作に『ボトムズ』など。

あの、自分が住んでた地域は当時、テレビ東京系は基本的に放送なかったんで、観てまへん。

というわけで特に思い入れもないんですが、親が買ってくれた「TVアニメ主題歌特集!」みたいなカセットテープに、

「♪た〜いよお〜のきば〜、ダ〜グラ〜ム」

とこの作品の主題歌が入っていたので、主題歌だけ今でもフルで歌えます。

さらばやさしき日々よ

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※このサンプルプレイヤーは、はてなブログの公式機能です。

ザブングルと同じく、こちらのサンライズ公式チャネルのYouTubeで第一話丸ごとアップされてて、主題歌ももちろんTVサイズが聴けるのでどうぞ。

【第1話】太陽の牙ダグラム〔サンチャン〕 - YouTube

Wikipedia読んだら、当時のアニメ雑誌「アニメック」のガンダム信者のライターがボロクソに叩いて炎上して副編集長だった井上伸一郎(後に角川書店社長、KADOKAWA副社長)が誌面で謝罪した、とか書いててなかなかエキサイティング。

(ここまでこのコミカライズに関係ない話)

『Get truth 太陽の牙ダグラム』1巻より(太田垣康男/高橋良輔/小学館)

紙書籍版だけ2021年の年末に出ててアキバBlogで見かけて読みたかったんですが、電子書籍版がなくて。

気づいたら昨年のどこかでシレッといつのまにか電子書籍版が出てました。2巻も紙書籍版は出てますが、まだ電子化されてません。誰得なの。

『Get truth 太陽の牙ダグラム』1巻より(太田垣康男/高橋良輔/小学館)

コミカライズはあの『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』、『機動戦士ガンダム サンダーボルト』の太田垣康男。

ロボットもののシリアスでハードでハードボイルドなコミカライズに俺の中で定評がある作家で、否が応でも期待が高まります。ちなみにフルカラー。

連載は「eBigComic4」。なんじゃそらと思ったら、

ebookjapan.yahoo.co.jp

小学館のビッグコミック系の電子コミックプラットフォームのようです。

 

さて。

このコミカライズについて結論から申し上げます(もうだいぶ記事の途中ですけど)と、めちゃくちゃかっこよくてめちゃくちゃ面白かったです。

『Get truth 太陽の牙ダグラム』1巻より(太田垣康男/高橋良輔/小学館)

SC152年、2つの太陽を持つ惑星デロイアは植民星として地球から支配され、搾取され、差別され、虐殺されていた。

地球連邦の横暴と圧政に対し、デロイア人の間で自治独立運動が勃興、武力闘争を開始し、泥沼のゲリラ戦を展開。

地球連邦の体制側の大財閥で政界の重鎮を兼ねる地球・カシム家の御曹司クリン・カシムは、惑星デロイア現地の惨状を見かね、薔薇色の将来を投げ捨てて現地ゲリラに身を投じる。

『Get truth 太陽の牙ダグラム』1巻より(太田垣康男/高橋良輔/小学館)

クリンは、武闘派ゲリラ組織「太陽の牙」の最強のコンバットアーマー「ダグラム」のパイロットとして、故郷である地球に銃を向けた…

という、重厚なハードボイルドSF戦記。

自分は原作アニメを前述の理由で未視聴なので、高橋パワーなのか太田垣パワーなのかその両方なのか、よくわかりませんが、

あのさぁ、こんなに面白いんならもっと早く教えて!

令和ナイズというか、時代性を超越してる太田垣ナイズですが、モチーフが反政府革命・ゲリラ闘争というところ、原作の時代性を感じます。

『Get truth 太陽の牙ダグラム』1巻より(太田垣康男/高橋良輔/小学館)

90年代以降、アニメや漫画のコンテンツは「体制側」を主人公にした作品が多くなるイメージですが、『ダグラム』はまだ体制への怒りと、腐敗・堕落する前の革命の夢の残滓を引きずっていて、それが令和のいま読むとむしろちょっと新鮮。

主人公のクリンの若者らしい正義感と怒りと衝動、パルチザンの連帯と情熱。殺し合いが生む妄執。

何度も書くように原作未履修ですが、美しくロクでもないエンディングを迎える予感が、1巻にして既にプンプンします。

最近の作品、「滅びの美学」とかあんま描かれなくなっちゃいましたもんね。

『Get truth 太陽の牙ダグラム』1巻より(太田垣康男/高橋良輔/小学館)

こんなん言ってて、マンモスハッピーなハーレムエンドとかだったら笑う。

太田垣のバタくさい絵柄がフルカラーで更にバタくささが増して、画面の雰囲気が洋コミみたいですが、セリフが横書きでふきだしもそれに対応しているなど、小学館はこのコミカライズに相当自信があるのか、完全に世界輸出仕様。

とりあえず、2巻の電子化、早くして! やくめでしょ!

 

 

(選書参考)

blog.livedoor.jp