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#チェンソーマン 13巻 評論(ネタバレ注意)

父親の借金を背負って臓器を売りながら生き延びてきた野良犬少年デンジ。悪魔ポチタとコンビを組んでヤクザの下で搾取されながら悪魔狩りを営むもヤクザが悪魔に乗っ取られ絶体絶命のピンチ。

ポチタと融合してヤクザを皆殺しにしたデンジは、チェーンソーの悪魔として美少女・マキマにスカウトされ、美少女魔人・パワーと組んで公安デビルハンターとして悪魔と戦う。

『チェンソーマン』13巻より(藤本タツキ/集英社)

悪魔との戦いを通じて知己や友人を得て、そして喪って、裏で全ての糸を引いていたマキマをすら打倒して、あれほど渇望した愛をささやかながら与える側になったデンジ。

第一部・完。

作者の数本の読み切りを挟んで約1年半ぶりの連載再開、第二部開始。同じ世界観で新キャラを主人公のように扱って、従来の主人公のデンジをはじめ旧作のキャラが登場しない導入、からの満を持してのデンジ登場。

『チェンソーマン』13巻より(藤本タツキ/集英社)

旧作の「支配の悪魔」に匹敵するぐらい大仰で強そうな「戦争の悪魔」のラスボス(に乗っ取られた少女)視点で進行する物語。

今巻冒頭に人物紹介コーナーもありますが、最初に主人公格として紹介されているのは、戦争の悪魔に憑依された少女・アサ。

物騒で血生臭い「チェンソーマン」世界観を使ってずっとコメディやってるような第二部。

『チェンソーマン』13巻より(藤本タツキ/集英社)

人間側の「悪魔は退治されるべき」という視点で言えば「戦争の悪魔」ヨルがラスボスですが、ヨルと憑依されたアサの視点で言えばチェンソーマンがラスボス。

なんですが、ダブル主人公(=ダブルラスボス)同士がお互いずっとトンチキに迷走し続けていて、人が死に血が流れ重要そうなキャラが登場し人類の存亡すらかかってるっぽい切迫感はあるのに、緊張感はまるでない謎の展開にw

それぞれの主人公を軸に形成される、全然噛み合わない人間関係。お前らホント人の話聞かねーなw

『チェンソーマン』13巻より(藤本タツキ/集英社)

アサちゃんのネーミングセンス…!

第一部とはまた別の意味で「一体なにを読まされているんだ」というw

デンジ側のキーパーソン・ナユタは未だ第二部に(少なくとも本人の姿は)未登場ですが、出す気があるかどうかはともかく、前述のキャラ紹介コーナーではデンジの項で触れられてはいました。

三味線弾いてるというより伏線仕込みつつ緩急の「緩」が続いている、という感じですけど、この人の緩急は漫画のジャンルごと入れ替わるほどの緩急なので…

『チェンソーマン』13巻より(藤本タツキ/集英社)

アサとヨルもすっかり憎めなくなってきましたけど、この作者って、ねぇ…

 

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