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#ウィッチウォッチ 9巻 評論(ネタバレ注意)

カラ可愛いな。

『SKET DANCE』『彼方のアストラ』の作者の現作。

乙木守仁は、超人的な身体能力を持つ鬼の末裔であることを隠して普通に暮らしていた。

守仁の高校入学を控えた春休み、長期出張で海外へ出発する父と入れ替わりに、魔女の聖地に修行に出ていた幼馴染のニコが帰還。

『ウィッチウォッチ』9巻より(篠原健太/集英社)

両家の同意のもと二人は一緒に暮らし、守仁はニコの使い魔として彼女を予言された災いから護衛することに。

6年ぶりに再会したニコは可愛らしく、しかし強力ながらどこかポンコツな魔女に成長していた…

という、幼馴染の鬼ボーイ・ミーツ・魔女ガール・アゲインに、ニコの使い魔となる同居仲間が守仁以外にも天狗、狼男、吸血鬼と増えて、同居日常ギャグ学園ラブコメたまにシリアスバトルな漫画に。

『ウィッチウォッチ』9巻より(篠原健太/集英社)

シリアスなバトルもので人気を博したカッコよ可愛いキャラたちの、ギャグだったり緩かったりする日常や恋愛・ラブコメをもっとじっくり見てみたい、というのは人気作であれば多かれ少なかれ発生して、多くの場合その役割は公式スピンオフや二次創作に託されることになるんですが、

『ウィッチウォッチ』9巻より(篠原健太/集英社)

「一次創作内で自分で全部やっちゃおう!」

「バトル・ギャグ・コメディ・ラブコメ・日常・ホラー・ファンタジー、少年漫画のジャンルを全部一作品内でやっちゃおう!」

という作品。

今巻は一冊丸ごと日常コメディ巻。

『ウィッチウォッチ』9巻より(篠原健太/集英社)

毎話毎話、楽しいコメディの新エピソードで「よくネタが続くな」と思いますが、キャラ(と関係性)ごとに担当コーナーというか持ちネタみたいな「勝手にキャラが動く」定番ネタを露骨に持たせることで連載持続の負担を軽くしていて、今巻もジーンズネタ、生徒会ネタ、同人サークルネタ、など。

ちょっと『ごっつええ感じ』の定番コーナー群を思い出しますねw

好き嫌いというか、読む人によっては持ちネタの当たりハズレを感じる人もいるのかなと思いますけど、自分は割りとどれも好きみたいです。

『ウィッチウォッチ』9巻より(篠原健太/集英社)

前巻末で新キャラが1人増えて今巻も増えて、実質新キャラが2人増えてますけど、ダテやその場しのぎで増やしてないというか、新キャラが持ちネタ持参で登場してくるわ、キャラの組み合わせ掛け算のバリエーションが増えていくわ、ズルいぐらい読者を楽しませることに対して合理的な、高橋留美子的なキャラの増やし方。

ギャグコメディ回(巻)と割り切ったら、余計なことには手を出さず黒魔女ガン無視してギャグコメディで一冊回しちゃう胆力も良いですよね。

『アクタージュ』と『チェンソーマン』きっかけに「週刊少年ジャンプ」の電子定期購読を契約し続けてるんですけど、最近はこの作品がジャンプで一番楽しみ。

ちょっと絵、ネタ、展開の密度の面で「本当に週刊連載の漫画か?」って思っちゃいますね。

 

 

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