#AQM

I oppose and protest the Russian invasion of Ukraine.

#生きてるうちに推してくれ 1巻 評論(ネタバレ注意)

霊が視える体質のミサキは、18歳で上京しスカウトされて地下アイドルグループのメンバーとなったが、霊が視える故の少女時代以来の挙動不審が原因でグループ内での人気はイマイチで、推してくれるファンは脳みそ見えかかってる霊だけだった。

『生きてるうちに推してくれ』1巻より(丹羽庭/小学館)

出待ちのファン(霊)に付きまとわれているところをライブハウスの近所のお寺の坊さんに救われ、話したところ、「霊が視えるだけ」「無意識に霊を吹き飛ばせるだけ」というお互いの特異体質を知る。

坊さんは「俺と組んで『祓い屋稼業』で一儲けしよう」と持ちかけ、金というかアイドルとしての営業ノルマ(ライブ後のチェキ撮影1枚1,000円×20)に困っていたミサキは嫌々これに応じる羽目になった…

『生きてるうちに推してくれ』1巻より(丹羽庭/小学館)

という、アイドルガール・ミーツ・ボーズな除霊コメディ。バトル漫画ではないです。

自分は名前は知ってるけど読んだことはない、『トクサツガガガ』の作者さんの新作。

坊さんの特異体質も「結界体質」というか無意識に一時的に霊を吹っ飛ばすだけのボディガード的な使われ方で、

『生きてるうちに推してくれ』1巻より(丹羽庭/小学館)

除霊手段は主にミサキの「霊が視え話せる」体質を生かした人生(?)相談で成仏させる、というもの。

「ファンに対する地下アイドル」「霊に対する祓い屋」に、相手に対するホスピタリティが共通する、という視点で、アイドル活動での気づきや経験が除霊に、除霊の経験がアイドル活動に、相互にフィードバックされる、という建て付け。

『生きてるうちに推してくれ』1巻より(丹羽庭/小学館)

っぽい。まだよーわからんね。

コメディ基調でギャグコメとしてテンポがよく秀逸、かつこの世に未練を残す霊の「動機づけ」がユニークかつ身近で説得力があるもので、オカルト(霊)ものなのに重くも暗くもなく、楽しく読めます。

『生きてるうちに推してくれ』1巻より(丹羽庭/小学館)

俺も突然死した後に「PCのHDDの中身とFANZAのアカウントだけは、遺族や世間に露見する前に消去したい!」と自室の地縛霊になって悪戦苦闘してるところに、「なにか悲しい過去と未練があるのね…」みたいなトーンで来られても、ちょっと困るもんなあw

タイトルが日本語的に「(ファンが)生きてるうちに〜」「(アイドルが)生きてるうちに〜」の両方の意味が通るのがちょっと面白いですね。読む前はてっきり後者の話だと思ってましたw

面白いんで、前作『トクサツガガガ』もそのうち読んでみよ。

 

blog.livedoor.jp