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#ワンダンス 10巻 評論(ネタバレ注意)

共感性羞恥でダンスを観ることすら苦手な新入生・小谷 花木(こたに かぼく♂)、通称「カボ」。

長身でバスケ部出身、吃音症(どもり)で言葉での自己表現が苦手。

他人に合わせて生きつつどこか窮屈さを感じている少年が、高校でダンスに夢中な少女とダンス部と出会う、ボーイ・ミーツ・ディスティニーなダンスもの。

ジャンルで言うと「ストリートダンス」でいいのかな?

『ワンダンス』10巻より(珈琲/講談社)

初心者ながらバスケ経験者で運動神経は良好、長身なのでダンスも映えるという素質持ちの主人公が部活のレッスン、コンテスト、ダンスバトルを通じてダンサーとして開花していくオーソドックスな展開。

ジャンル的にも表現的にも競合していた『ムラサキ』が完結して、ソロでおどることになった、美少年・美少女がクールに踊りたくる、眼福な作品。でした。

ちょっと体調が悪いのか?と心配になるぐらい、人間の顔を描くのが下手になってます。

『ワンダンス』10巻より(珈琲/講談社)

ダンスシーンのキメの見開きのクオリティはますます尖っていってるので、体調不良とかではなさそう。

作品序盤からある程度予見できたことではありますけど、作者の興味がダンスシーンのアート表現にいっちゃってて、人間の顔というか「漫画キャラの顔」、もっと言うと「ハンコ絵」を描くことに興味がなくなっていってる感じ。

この作品の物語は実はダンスシーンではなく日常パートが作ってるんですけど、その日常パートを、なるべく顔を描かなくて済むアングルを探しながら退屈そうに作画してるな、という。

『ワンダンス』10巻より(珈琲/講談社)

このままいくと商業漫画誌に載せられないレベルになっちゃうんじゃねえかなコレ。

ネームまで興味なくなったわけではなさそうで、お話自体は続きが気になって面白いんですけど。

お話といえば、「コンテストのショーで踊りたいワンダ(とダンス部)」と「1on1(or 2on2)のバトルの闘いで踊りたいカボ」の志向の違いが鮮明になって、再び交わるかどうか、という展開になっていますが、

どんどんバトル色を強めるカボがいつまでダンス部に居ることに満足していられるのか、というテーマと、

『ワンダンス』10巻より(珈琲/講談社)

どんどんアート色を強める作者がいつまで漫画を描くことに満足していられるのか、というリアルが、

妙にシンクロして、別の意味で目が離せないな、というw

ある意味、「ダンスシーンはアートだけど、キャラの顔を描きたくない漫画」をどこまで許容できるのか、「漫画の本質はキャラ(イケメンと美少女)の顔なのか?」、

『ワンダンス』10巻より(珈琲/講談社)

アフタヌーンと読者が試されているような気も。

それもまあ、アートの一部だよね。

 

 

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