ヤンヤンとマリア、可愛いよね。
ヤンヤンとか画面に居るだけでウキウキしてしまう。
連載最新話の『RRR』編の踊るヤンヤン、最高に可愛かったぜ。
comic-ogyaaa.com
年明けに作者の服部昇大が「YOUTUBEを始めた」と言うのをTwitterで目にして、観に行ったんですが、
youtu.be
売れっ子漫画家の割りに今日時点でもチャンネル登録数850人とかで収益化にすら至ってなくて、やる気があるんだかないんだか謎なんですけど、その割りに面白いんですけど、すごい頭悪い動画で、「どう応援したらいいのかよくわかんねえなこの人」と思いながらとりあえずチャンネル登録しました。
あと「この人こういう声でこういう喋りなんだ」と思った。
お暇な方はご覧になって、お気に召したらチャンネル登録などされると、たぶん作者が喜ぶんだかどうだか、自分にはよくわかりません。
高校の「映画を語る若人の部」に入部したプレゼン下手の映子が、毎回好きな邦画を1本トンデモ説明でプレゼンして部長がツッコむ話。
今巻のお題は
・『ビッグマグナム 黒岩先生』(実写版)
・『呪詛』
・『すくってごらん』
・『西遊記』(実写版)
・『ジュブナイル』
・『さかなのこ』(前後編)
・『HIGH&LOW THE WORST X』
・『サトリア・ヒーローズ:暗黒の逆襲』
・『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』
・『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』
・(描きおろし)『DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン』
作者の描きたいように描きゃいい話なんですけど、漫画好きの中でも「ラブコメに興味ない人」は結構な割合で一定数いるっぽくて、映画レビュー要素を削ってラブコメ展開するとネットで毎回ツッコミが入ってるんですけど、自分は王道もベタも変化球も新機軸も、ラブコメは全部大好物でウェルカムです。
むしろ作品のメインコンセプトが「ラブコメ以外」の作品の方が、ラブコメ要素が輝くよね。純粋に「映画レビュー」が楽しみな読者には迷惑な話なんですけどw
マリアと飲みに行きたいわ。今日も架空の他人の恋愛を肴に飲む酒が美味い。
さて。
前々巻の記事でこんなことを書いたら
「通常回」の映子は映画の感想、実は
「面白かったでありまする」
「おすすめでありまする」
ぐらいしか語ってないんですよね。
(中略)
外縁情報から分析し指摘しても、「それが面白かったか、つまらなかったか」「自分がどんな影響を受け、どう変化したか」を、映子は語れないんです。
(中略)
なので「シンゴジラ」「鬼滅」「君の名は。」みたいなガチで大ヒットしてファンを多数抱える作品のレビューはできません。(この漫画がわざわざレビューする必要もない、とも言えます)
aqm.hatenablog.jp
作者に見つかって、
作者さんから特に上記以外のコメントがあったわけでもないんですが、「作者に見られてる」ことを意識して記事を読み返すと、一部間違ってたなと思って、前巻の記事で
前巻の感想で「邦キチは多数のファンを抱える"まとも"な映画のレビューが出来ない」と断言しちゃったんですけど、今巻普通に『シン・ウルトラマン』を、特撮オタとエヴァ(庵野)オタとの組み合わせでレビュー。嘘を断言してすいませんでした。
aqm.hatenablog.jp
と訂正したんですけど、この訂正がまた語弊があったな、と思って更に、なるべく端的に再訂正します。
訂正に次ぐ訂正でだんだん自信がなくなってきたので、語尾を「思います」にしようと思います。
・この漫画の基本形は、映子による「トンデモ映画」の「トンデモレビュー」だと思います
・「トンデモ映画」の基準は部長の主観・感性だと思います。
・ただしこの漫画は、ファンを多数抱え部長の感性も名作と認める映画のレビューも可能だと思います
・ただし、そうした映画のレビューは「映子以外」の専門レビュアーが行うように思います
①アジア映画 :ヤンヤン
②ハイ&ロー :マリア
③特撮 :特撮部
④プリキュア :女児アニメ部
⑤エヴァ :江波教師
・①〜⑤に当てはまらない映画作品は、レビューしないか、映子がレビューするように思います
部長や映子より、①〜⑤の方が作者自身のペルソナで、熱量が高く、作品のツボを突いたレビューであるように思います。
特に6巻の江波教師は圧巻で、ほぼ『エヴァ』回のためだけに生み出されたキャラ。
『エヴァ』シンジくんは14歳、Wikipediaによると
ja.wikipedia.org
作者の服部昇大は1982年生まれで、エヴァ放送の1995年に13歳、江波は高1で15歳、再放送でのムーブメントなどの誤差を勘案すると、ほぼ同世代の直撃世代、「シンジくん世代」なんですよね。思います。
江波教師は庵野の脚本・編集作品の『シン・ウルトラマン』編にも登場しましたが立ち位置はサブで、メインは特撮部が張りました。
今巻の描き下ろしの、庵野秀明主演の『DAICON新マン』編は特撮部と映子で回して、江波教師は登場すらしなかったので、
彼はどうやら「庵野信者」というよりも基本的には「エヴァ専用機」のようです。
なんでこんな面倒くさい話をしているかというと、今巻で『逆襲のシャア』が取り上げられていて、そして『逆襲のシャア』は直撃世代の自分の「人生を曲げた映画」だからです。
手短に自分語りをすると、自分は『Zガンダム』の再放送の興奮のまま1987年に本屋でこの表紙に惹かれて「アニメージュ」を買った瞬間から、
「TVでアニメを観る子ども」から「オタク」になりました。
その頃、東京で既に「オタク」という言葉は生まれていたけど、田舎の小中学生にはまだ敷衍しきっていなかったですけど。
その36年ぐらい後にこれも買いました。
aqm.hatenablog.jp
なので、『邦キチ』の連載で『逆襲のシャア』をテーマにするとネットで知って、いろいろハラハラしました。
服部先生が『逆襲のシャア』をお好きなことも、炎上的な意味で危険なコンテンツだと知っていることも、知っていたので余計に。
ガノタはめんどくさいです。
どのくらいめんどくさいか4分の動画にすると、これぐらいめんどくさいです。
youtu.be
こういうの(失礼)がたぶん100万人ぐらいいます。自分もその一人です。自分も合コンがガンダムオフ会になっちゃった実体験があります。IBMの受付嬢の子のケータイの待ち受け画面がシャアだったんだよ。
そんな自分自身も、たまにブログについたガノタのブコメにイラッとします。
「もし『逆シャア』の根幹を否定されバカにされたら…
すまんな洋一…ワイはお前を殴らなアカン 殴っとかな気がすまへんのや…」
「いやヘイト管理に厳しい服部先生がそんなことするわけないだろ…」
「逆に服部先生が熱量ゆえに深みにハマってスベったり炎上する危険だってある…」
「教えてくれ治虫…『邦キチ』は『逆シャア』をどう扱うべきなんだ…」
どうなることが『邦キチ』、『逆シャア』、服部先生、俺にとってベストなのか、ずいぶん悩みました。俺が描くんじゃねえけど。
そして思いました。
「中途半端はやめよう。
専用キャラを生み出して前中後編でガッツリやるか、
映子で浅瀬をチャプチャプしてサクッといこう」
と。俺が描くんじゃねえけど。
すべてはずっと上の方で語ってた「誰がレビューするか」、レビューが始まった時には既に勝負がついている。
結論、実際にWEBに掲載され単行本に収録されたのは、
いい塩梅で死語化の道を往きつつあるバズワード「SDGs」を絡めつつ、熱量を隠して「映子で浅瀬をチャプチャプしてサクッと」パーツの再表現のキレで勝負する、『邦キチ』らしいものでした。
ガノタの『逆シャア』フリークとしては正直、全然ものたりなかったです。
でもコレでOKだ、服部先生。
俺はアンタのこういうクレバーなところが大好きだ。
と、同時に
「いつかこの人の『逆シャア』ガチ語りを、炎上の心配がないところで聞いてみたいなあ」
とも思いました。
いやー、自分の「人生を曲げた映画」が『邦キチ』に取り上げられると、変な汗かくね。
思います。
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