クリエイターにはなれないオタクの願望として
「好きなコンテンツのタイトルを並べるだけで、『センスが良い』と他人からチヤホヤされたい」
という気持ちが多かれ少なかれあります。
名コンテンツはタイトルも詩的だったり格好良かったりするので、それらをセレクトしてリストにするだけでまるで自分のセンスが良くなったように錯覚しがちなんですが、他人の作ったコンテンツをただ羅列しているだけの自己満足なので、大抵の場合、他人から見ると絶望的につまらないことにそのうち気づいて後悔したりします。
Twitterでこんなツイートを見かけて、
特に大学生に教える機会はないので「便利だな」とは思わなかったけど、
「リストではなく年表にするのは面白いな」
「自分版を作ってみたいな」
と思って作ってみたら、とても大変でした。10時間ぐらいかかった。
そしてやっぱり、他人から見て大して面白くなさそうではあった。
時代
- 中島みゆき
- J-Pop
- ¥255
- provided courtesy of iTunes
新聞のテレビ欄かな?
縦スクロールで画像の横幅に制限があるメディアであるブログに上げると、字が小さいのに画質の劣化がひどい。Twitterに上げる方が画質が良いかもしれない。
歳がバレるけど、ブログでオールドコンテンツの記事に「団塊ジュニア」とか書いたし、おっさんの年齢なんか知られたって、もうどうでも良いだろう、と思った。
自分は2023年3月現在、満48歳です。
前から「松井秀喜や草彅剛や水野美紀が同い年だなー」とは思ってたんですが、
love-wine.jp
今あらためて調べたら川本真琴や照英や有吉弘行やミルコ・クロコップや室伏広治も同い年だったことを知って今更ちょっとショックを受けてます。
なんか強そうな人多くない?
団塊ジュニア世代であり、就職氷河期世代であり、青春期にインターネットの普及を迎えたこともあって、世代派閥では団塊世代を抑えて日本のインターネット上の人口の最大派閥であると言ってよいかもしれず、
「同世代に媚びれば数字になる」
というのは、この世代の最大の強みかもしれない。
www.stat.go.jp
ja.wikipedia.org
ja.wikipedia.org
自分の意思や意図に依らず、空から降ってきた雨粒の名前を降ってきた時系列順に並べただけで、やっぱりセンスもオリジナリティもクソもない、団塊ジュニアが作ったら誰でも似たような年表になりそうな同世代以外の他人が見てもたいして面白くなさそうなものだけど、作っている間は本人は大層面白くて、
「コレの影響でアレが好きなのか俺」
「ソレとコレ、同じ年だったのか」
「塊で見ると作品創りの傾向の時代性って顕著だな」
的に、いろいろと気づきもあった。
あ、全部が全部リアルタイムに消費したわけではないです。
0歳で「長嶋引退か…」とか思ったり2歳で『人間の証明』を読んだりは、しなかったです。
横幅制限があるなら2つにぶった斬ればいいじゃない。前半。
セーラー服と機関銃
- 薬師丸ひろ子
- ポップ
- ¥255
- provided courtesy of iTunes
・自分が何を好きだった人間なのか思い出すヨスガになり、一つ一つ思い出を語れば、毎日新刊漫画を買って読まなくても別にブログのネタには困らない
・親世代が経験した反体制の学生運動ムーブメントに対して反感混じりの懐疑的な興味が強い
・青少年向けコンテンツの史上最大市場の世代だったため、「困ったら団塊Jr向け」とばかりに、その後やはりリバイバルされる作品が多い
・「三つ子の魂百まで」というか、幼少期〜少年期の体験って「オリジナル」として刷り込まれちゃうよね…
・小学生時代は『キャプテン翼』の影響で少年サッカーやってたので、Jリーグ前からサッカーは好きだった
・団塊ジュニアらしく歳の近い兄弟姉妹がいた関係で、女児アニメや少女漫画にも日常的に接しやすい子ども時代で、「男なのに…」という抵抗感もなかった
後半。
すばらしい日々
- ユニコーン
- ロック
- ¥255
- provided courtesy of iTunes
・『スラムダンク』連載が始まった時に自分は高1で、花道と同い年でした
・最終回でも花道は高1でしたが、自分は大学生になってました
・漫画はずっと読んでたけど、「熱心なアニオタ」歴は1987年から1990年の4年間で終わって、「アニメを見るのが普通(抵抗がない)なライトオタクな大人」にスライドしてったんだな俺
・運と環境に恵まれたおかげで、自分にはオタクとして迫害された記憶がない
・年表に書き忘れたけど、中森明夫の「おたく」命名は1983年
・小学生がアニメ観るのは普通
・中学時代はオープンにオタクだったが、「おたく」の概念は地方の中学校では敷衍する前で、かつ「宮崎勤事件」の前だった
・高校は3年間、進学校の男子クラスだったせいなのか、ジャンプ黄金期の影響なのか、授業中にクラス中で漫画の回し読みとか普通にしてて「おたく」をいじめる文化がなかった
・彼女ができるとオタク趣味が引っ込むというか、時間が足りずにオタ活休止してしまう
・大学生になったら人間付き合いは自分である程度選べる上に、自分自身のオタク趣味もやや薄れていた
・書いててだんだんオタクである自信がなくなってきたけど、オタクであるために生きているわけではないので、肩書きやレッテルはまあその、どうでも…
・「映画をあまり観てこなかった」自意識が強いけど、この粒度でまとめるとTV放映とレンタルビデオ文化のおかげでけっこう映画観てたんだな、という気がしてくる
・『DA.YO.NE.』の話、あんま誰もしないけど、俺は好きだったよ
・『クール・ガイ』(片岡吉乃)と「ドリカム」を年表に入れるの抜けてた…
・TV、レンタルビデオ、紙書籍、CD、お世話になりました ありがとうございました
・薄目で俯瞰すると、それぞれが独立したコンテンツ同士の時代背景や因果関係の結びつきと、自分のその影響が見えてくる気がする
・ノンポリ孤高の世捨て人のようにただ作品を愛でるオタクでありたいと思っても、作品と作家を通じて社会の潮流や思想の影響を受けることは切り離し難く、在る
・どこかで新規コンテンツに触れることをやめて、過去のコンテンツを振り返る時がくるんだろうか
・全部を振り返るのはもう無理だろというか、二度と振り返らないコンテンツも多々あるんだろうな、と
・1995年にモラトリアム終了って割りと最悪だな
・懐かしく愛着もあるけど、ネットもスマホも金もない時代にはもう、戻りたくないな
・なんだかんだ言って、日本で受容できるコンテンツはバブル崩壊後にバブリーじゃなくなっても豊かでラブリーだったと思うし、これからも豊かでラブリーであって欲しいと思う
おめーらも誰に見せるでもない「自分が好きだったもの年表」作ってみると、意外と楽しいぞ!
じゃあ、そういうことで。
メリー・エイプリルフール。
ラブリー
- 小沢健二
- J-Pop
- ¥255
- provided courtesy of iTunes