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あ、今日読んだ漫画

#新九郎、奔る! 16巻 評論(ネタバレ注意)

室町後期(戦国初期)の武将、北条早雲の幼少期からの伝記もの。享年64歳説を採用。

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中世代を舞台にした作品ながら、現代の話し言葉を大胆に採用、横文字もガンガン出てくる。おっさん達の政争劇は作者の本領発揮なイメージ。

『新九郎、奔る!』16巻より(ゆうきまさみ/小学館)

北条早雲の伝記を漫画の上手のゆうきまさみが、の時点で面白いに決まってんだけど、日本史の中でも複雑で難解なことで有名な応仁の乱がらみ。渋すぎるテーマをどう捌くのか。

駿河下向の第一幕と応仁の乱が終息し、名門・伊勢家の分家の当主として、目下の課題は

◎駿河の相続問題(甥の龍王を守護に)

駿河の相続問題における「目の上のたんこぶ」だった関東の雄、太田道灌が退場。

『新九郎、奔る!』16巻より(ゆうきまさみ/小学館)

根回し&根回し&根回しで、甥の龍王丸を満を持して駿河国守護に据えるべく、再度の駿河下向。

しかし、駿河においても根回し&交渉で事を進めたい新九郎に対し、太田道灌の後ろ盾を失ったはずの駿河国における「抵抗勢力」は、龍王丸の「うつけ疑惑」も手伝って、もはや交渉だけでは収まらない強硬手段に手を染め始めた…

ということで、宿年の駿河国の相続問題が、いよいよ武力を伴う騒乱沙汰、それによる決着が近づいてる感じに。

『新九郎、奔る!』16巻より(ゆうきまさみ/小学館)

「一触即発」から「最初の血」が流れ、あとは野となれ山となれ、兵どもが夢の跡。

裏表紙によると、新九郎31歳、遅めの初陣、とのことです。

やっぱあれですかね、生真面目に責任感を持って根回し&交渉するだけに、理不尽にそれを破られるのが一番ムカつくタイプなんかしら。

史上で既に決着済みで結果は知っていて、大きな国ではないしぶっちゃけ予告で「決着」とあるので、駿河国相続問題は次巻で決着でしょう。

『新九郎、奔る!』16巻より(ゆうきまさみ/小学館)

龍王丸、やるやん。

「人質」が可哀想なことにならないといいな。

孫五郎に対する「毒殺の誤解」って、史実はわかんないからともかく、学説的にはどうなんですかね。

「漫画の新九郎」はともかく、「史実の新九郎」に対するイメージを左右する話ですが。

読み応えありましたけど、今巻は取り急ぎはそんなとこです。

『新九郎、奔る!』16巻より(ゆうきまさみ/小学館)

一番の感想は「早く次巻が読みたい」ですね。

 

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