
チェルノブイリ原子力発電所事故は、1986年4月26日午前1時23分(モスクワ標準時)に、ソビエト連邦の構成国であるウクライナ・ソビエト社会主義共和国のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きた原子力事故である。のちに決められた国際原子力事象評価尺度 (INES) では深刻な事故を示すレベル7に分類された。
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『チェルノブイリの祈り』2巻より(熊谷雄太/スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ/今中哲二/後藤一信/白泉社)
『チェルノブイリの祈り』は、1997年にベラルーシの作家、ジャーナリストであるスベトラーナ・アレクシエービッチによって発表された著作である。1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故を経験した人々に3年にわたってインタビューをしてまとめられた。岩波現代文庫版は2015年12月で7刷5万部を刊行。朝日新聞が2019年3月に発表した「平成の30冊」の20位に選ばれた。
2023年、『ヤングアニマル』にて漫画化。同年No.14から連載。作画は熊谷雄太。
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『チェルノブイリの祈り』2巻より(熊谷雄太/スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ/今中哲二/後藤一信/白泉社)
チェルノブイリ原発事故の被害を、『戦争は女の顔をしていない』でも知られるアレクシエービッチによる被災者・遺族へのインタビューをもとに、火の玉ストレートで描写した(ように見える)ノンフィクション、ドキュメンタリーのコミカライズ。
イワン・ニコラエヴィチ・ジュムィホフは企業勤めの化学技師だったが、軍の招集を受けチェルノブイリへ。そこで待っていた仕事は、イワンの化学の知識など全く必要とされない、「穴掘り」の日々だった。

『チェルノブイリの祈り』2巻より(熊谷雄太/スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ/今中哲二/後藤一信/白泉社)
猟師のリーダーを務めるヴィクトルは、原発事故で被爆し住民が避難した街で、残された人懐こいペットの犬や猫たちを、疫病防止のために射殺して回る仕事に従事した。せめてできることは、犬や猫と目が合わない遠くから、一発で仕留めることぐらいだった。
氏名不詳の当時8歳だった男の子は、「死の大地になった」と称される郷里の自然がそれでも逞しく回復し季節が巡り春がやってくる様を確かめる。自らの身体の変化には気づくことなく。

『チェルノブイリの祈り』2巻より(熊谷雄太/スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ/今中哲二/後藤一信/白泉社)
農村の准医師、アルカジイ・パヴロヴィチ・ボグダンケヴィチは、子どもたちが死んでいくのを看取り続けた。
幼少期にチェルノブイリで被曝し疎開した少女・カーチャは、長じて成人となったが、その人生は、ある時は疎まれ、ある時は恐れられ、ある時は好奇に目に晒されるものだった。

『チェルノブイリの祈り』2巻より(熊谷雄太/スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ/今中哲二/後藤一信/白泉社)
前の巻の感想でこんなことを書きました。
まずは、あらためて知って、祈るところから。
私に神はいませんが、それでも祈ることはできます。
カーチャの目が、作者と、読者である私を責めます。

『チェルノブイリの祈り』2巻より(熊谷雄太/スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ/今中哲二/後藤一信/白泉社)
「あなたが知って、どうするんですか?」
「元カレだった画家の好奇心剥き出しの野次馬根性と、何が違うんですか?」
と。
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