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あ、今日読んだ漫画

#負けヒロインが多すぎる!@comic 3巻 評論(ネタバレ注意)

今やってるTVアニメが人気なんでしょう、2巻の感想記事への検索経由でのアクセスが多いです。

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そういえば3巻まだ読んでなかったし、今が稼ぎ時だし!ということで3巻です。

『負けヒロインが多すぎる!@comic』3巻より(雨森たきび/いみぎむる/いたち/小学館)

ラブコメに一家言持つ自称「違いのわかる男」な男子高校生・温水和彦は、知り合いを避けて隣町のスタバでラブコメラノベを読んでいたが、隣の席でクラスメイトの男女が「ラブコメ漫画の最終回の1話前の主人公とサブヒロイン」みたいな会話をしている場面に遭遇してしまう。

そんな失恋シーンを和彦に目撃されてしまったことに気づいた杏奈は激しく動揺し、持ち合わせがないのにスタバでやけ食いして和彦に借金した上に、和彦相手に延々と失恋の愚痴を繰り広げるのだった…

『負けヒロインが多すぎる!@comic』3巻より(雨森たきび/いみぎむる/いたち/小学館)

という、失恋シーン目撃から始まるボーイ・ミーツ・ガール。

借金返済の代わりに杏奈が日々の弁当を用意することになり、毎日昼飯を食いながら杏奈の愚痴を聞かされる他、杏奈以外にも続々と「負けヒロイン」が和彦の周囲に現れ吸い寄せられるように和彦に絡んでくる…という、複数ヒロインの若干ハーレム風味。

全員フラレナオン。

『神聖モテモテ王国』1巻より(ながいけん/小学館)

主人公がラノベ・なろう系好きということもあり、文芸部に入部。文芸部も今どきらしく(?)ラノベ・なろう系好きが集まっていて、投稿作を各自で仕上げる夏合宿。

癖のないプレーンでモダンな方向に強まった美少女画力で、道中とても眼福なラブコメ漫画。

ごちゃごちゃわちゃわちゃしてて目が滑るギリギリで、読者に親近感を持たせるための美少女のポンコツ描写もありきたりではあるし、『かぐや様』のマキちゃんみたいなの

『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』10巻より(赤坂アカ/集英社)

いっぱい出せばウケるんじゃね?みたいな下心をなんとなく感じなくもないんですが、それらの全てが

「失恋の胸の痛みを逃げずに受け止める女の子の涙の美しさ」

の前フリというかタメというか、

ここぞのシーンのセリフと絵、演出の美しさ、良いんですよね。

いろいろ変化球なラブコメ作品なのに、ここだけ奇を衒わないド直球。

『負けヒロインが多すぎる!@comic』3巻より(雨森たきび/いみぎむる/いたち/小学館)

ハーレムっぽくたくさんのヒロインに代わる代わるスポットが当たっていく展開になる作品かと思ったんですけど、割りと杏奈がメインヒロインなんですかね?

表紙もずっと杏奈ですよね。

表紙絵の並びだけ見たら「ファムファタールへの一途な(男の)純愛もの」にしか見えない。

出番が多くて愛着あるのもありますが、一番可愛いく思うので嬉しいですけど、今巻は再び「杏奈巻」。

というのと、前巻でラノベのノウハウやテクニック、「うんちく」がやたら語られてた記憶がありますが、今巻は打って変わって

「青春あるあるやらかし」

「青春あるある傷つき」

に端を発する、振った振られたのド定番の恋愛青春劇。

『負けヒロインが多すぎる!@comic』3巻より(雨森たきび/いみぎむる/いたち/小学館)

女の子がフェチ可愛くて、長く売れ線の陰キャ男子ハーレム設定・展開で、と商業的に計算高いガワながら、ここぞのシチュやシーン、セリフは必ずど真ん中ストレートなんだよな。

「こんな青春ありえねえよ」ってな設定に、どこか心の痛みを伴う懐かしさや、ふと思い出して布団の中で足をバタバタさせてしまうような不器用で泥臭い黒歴史を想起させる、フレーバーの断片。

『負けヒロインが多すぎる!@comic』3巻より(雨森たきび/いみぎむる/いたち/小学館)

あー……タイムマシンであの日に戻りたい……

でもそれが幻だったみたいにフッとフレーバーはすぐ消えて、売れ線のハーレムラブコメものに戻っていくんですよねw

胸が疼くような不思議な読み味。

この先を知らないので相変わらずどんな作品なのかよくわかってないんですけど、原作ラノベもアニメも人気とのことで、どんな話で、どんな受け止められ方をしてる作品なんでしょうねw

『負けヒロインが多すぎる!@comic』3巻より(雨森たきび/いみぎむる/いたち/小学館)

同作品のスタートが近いコミカライズなんてTVアニメはすぐ追い抜いてるだろうし、ちょっとアニメ観てみてみようかな。

 

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