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あ、今日読んだ漫画

#僕のこと推してよ 1巻 評論(ネタバレ注意)

吉川凪咲(よしかわ なぎさ)、女子、中学3年生の15歳、身長173cm。肩幅の広さと地声の低さがコンプレックス。

アイドル・綿谷玲那ちゃん(18・♀)の熱狂的ファン、重度のアイドルオタクの「推し命」。

『僕のこと推してよ』1巻より(瀬川あや/集英社)

玲那ちゃんへの憧れが高じて、彼女が通うと聞く表参道のオシャレ美容室で

「玲那ちゃんみたいにしてください!」

と頼むも、勝手にボーイッシュなショートカットにされたその帰路、謎のイケメンに呼び止められ、抱きしめられ、そのまま拉致されてアイドル芸能事務所に。

謎のイケメンこと、デビュー間もないアイドルグループ「Day-Ly」のリーダー・ユウセイは、凪咲を行方不明のメンバー・ナギと勘違いしていた。

『僕のこと推してよ』1巻より(瀬川あや/集英社)

勘違いは解けたものの俺様系わがまま王子様系のユウセイは、ナギと瓜二つの凪咲を、ナギの代理・影武者としてスカウトする。

凪咲が女子だとも気づかず…

という男装女子ヒロインのアイドル替え玉ラブコメ少女漫画。

親とか契約とかギャラとか、細かいツッコミをし出したらキリがない設定なので、「リアリティが気になって読めない」という向きにはオススメしません。

『僕のこと推してよ』1巻より(瀬川あや/集英社)

「りぼん」作品を読みながらそのへん文句言うのも野暮ってもので、読者としてのモードを「モード:りぼん読者層」に切り替えて読むのが楽しむコツかなと思います。

アイドル漫画も男装女子漫画も昔からたくさんありますし、男装女子アイドル漫画も探せば結構あるんじゃないかと思います、萌える王道シチュに近年のトレンド「推し」の概念を織り込みつつ。

女装男子にしろ男装女子にしろ、中性的で倒錯的な、男女どちらの立場から見ても魅力的ですね。

そもそも自分、ショートカット女子に弱いですし。

『僕のこと推してよ』1巻より(瀬川あや/集英社)

もともと凪咲が激推ししてるアイドル・玲那ちゃんとの邂逅や、行方不明の「本物のナギ」の動向や内心など、先々が楽しみな縦軸。

あと段階的な正体バレ、

「替え玉」→「しかも女」の2段階 × バレていく人間関係の範囲

で正体バレイベントが複数回楽しめるというw

ヒロイン以外の男子キャラ、特にストーリーを引っ張るヒーロー役のユウセイも、無茶な設定・展開メーカーの役割のためだいぶ強引ながらも、「俺様」「王子様」具合も程々で、男の自分が読んでも「ぇぇ…」「クズじゃね…?」とかまではならない塩梅。

凪咲の重度のドルオタ設定が、故にアイドルとして求められる振る舞いを「理解ってる」素質として描かれるのも、モダンというか現代的というかw

『僕のこと推してよ』1巻より(瀬川あや/集英社)

あと何しろ顔が良いしな! 良い顔は七難隠す!

ヒロインも中性的美少年風でルックスで良い!

男子アイドルグループ内の男同士の友情に隠した「男装女子への忍ぶ恋」みたいな内緒ラブコメ(男装女子が新撰組に忍び込んだ『風光る』を思い出しますね)、影武者ながらアイドルグループの中心人物としてビッグになっていく予感、芸能科有りの同じ高校に入学した凪咲とユウセイの学園イベント、そして必然的に起こっていくであろう大小の「正体バレ」イベントなど、エモくて萌えて燃えるシチュの予感の玉手箱みたいな1巻。

『僕のこと推してよ』1巻より(瀬川あや/集英社)

次巻!次巻!は今月9月28日発売です。楽しみ。

 

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