#AQM

あ、今日読んだ漫画

#馬刺しが食べたい 【完】 評論(ネタバレ注意)

美術部員の女子高生・梅野かえでは、コンクールに半分ウケ狙いで馬刺しの油絵を出展したところ、大賞を受賞。

学校はかえでの受賞を祝すのと、半分ウケ狙いで、学校の玄関にかえでの受賞作品を展示。

『馬刺しが食べたい』より(桜井さよる/集英社)

かえでの「馬刺し好き」は学校中に知れ渡ることとなり、しかも作品の写真がSNSに勝手に投稿されバズり、世界的に知られる作品となってしまう。

思わぬ反響に、花も恥じらう乙女としては「おっさんくさいモチーフ」での大賞受賞・世界的バズに忸怩たる思い。

『馬刺しが食べたい』より(桜井さよる/集英社)

そんなかえでに、学校最強・最恐・最凶の不良と評判の男、竹内が近づいてくる。

見た目が怖いだけで不良でもなんでもない竹内は、白米とタクアンしか食べられない心因性の摂食障害だったが、かえでの作品「馬刺し」で食欲が湧き、数年ぶりに白米とタクアン以外のものを食べることができたという。

『馬刺しが食べたい』より(桜井さよる/集英社)

竹内はかえでを「神絵師」と崇拝し、様々な食べ物を描いてくれと懇願する…

という、グルメ&芸術の青春コメディ。

第1話は出オチのほぼギャグコメディですが、連載にあたって「食べること」、「描くこと」、「自分を見つけること」がテーマの青春コメディに変身して着地。

単巻で完結、全6話+おまけの小品ながら、爽やかで後味の良い読後感。

作者のそうした作為や計算は感じないんですが、「実写映画化されそう感」がすごいw

竹内のモチーフが『エンジェル伝説』というか、「地獄まーくん」感があって、

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懐かしい親近感。

『馬刺しが食べたい』より(桜井さよる/集英社)

ヒロインも、馬刺しとの対比・ギャップで、切長のタレ目に前髪を横に流したロングの髪型の、フェミニンなルックス。

似たデザインの物凄く好きなキャラが過去にいた気がするんだけど、思い出せなくてモヤモヤする。しおりんかな。

コメディ基調ながら、竹内の心因性の摂食障害、エリート芸術家な姉へのかえでのコンプレックスなど、家庭起因のけっこう重たいテーマを扱っています。

それが主人公たちの少しの勇気と少しのご都合主義コメディ展開で、

「なぜ創るのか」

「創るという生き方」

を見つけていく、読後感の良い青春ものに昇華されています。

「『ウケ狙い』で照れ隠ししがちな自分の『好き』を、恥ずかしがらなくていいんだよ」

というメッセージ?を受け取る人もいるかもしれません。

『馬刺しが食べたい』より(桜井さよる/集英社)

梅野家の姉妹関係も可愛いですよね。

互いにリスペクトしているけど作中では「まだ」恋愛感情描写を抑えて、主人公二人の関係性がラブコメになる寸前で踏みとどまっていることで、とっ散らからずにテーマが絞られて、凡百のラブコメ作品と差別化されているのも良いです。

恋愛要素って「カレー」みたいなもので、「入れたら全部カレー味(恋愛味)になっちゃう」みたいなとこありますし。

馬刺しにカレー味って食ったことないなw

さて長々描きましたけど、「この作品を読んだ感想を一行で書け」と言われたらこう書くしかないでしょう。

『馬刺しが食べたい』より(桜井さよる/集英社)

馬刺しが食べたい。

 

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