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あ、今日読んだ漫画

#ダンダダン 17巻 評論(ネタバレ注意)

霊媒師の家系(かけい)のギャルと、いじめられっ子気味で孤独なオカルトオタクの少年の同級生ガールミーツボーイから始まる、オカルトバトルなバディもの。

『ダンダダン』17巻より(龍幸伸/集英社)

「ボーイ・ミーツ・ガール」、「オタクに優しいギャル」、「ラブコメ群」、「ちょいエロ」、「呪術廻戦、チェンソーマンなどの最近のジャンプのオカルトバトル漫画群」、「うしおととら」、「東京入星管理局」、「GANTZ」、「メン・イン・ブラック」、「漫☆画太郎」、

あたりを足して適当に割ったような感じ。

いろんなジャンルのごった煮、カオスな闇鍋みたいな漫画。クリーチャーも宇宙人から妖怪から幽霊から割りとなんでもあり。

『ダンダダン』17巻より(龍幸伸/集英社)

ちょっと奥浩哉的とでもいうか、「描きたい画」が先に在って、そこから逆算してエピソードを繋げていってる作り方?と思わなくもないですが、よくわからんねw

倒すべきラスボスも、辿り着くべき約束の地も、提示されないまま、ただただ降りかかり続ける火の粉を払い続け仲間が増え続け経験を重ね続けてより強く成長していき続ける、ステージ制のタワーディフェンス・ゲームのようにエピソードが重ねられます。キンタマ以外。

「海賊王を目指す」でもなく「ひとつなぎの大秘宝」を求めるでもなく。

作品を貫く縦軸、キンタマしかない。あとラブコメ。

『ダンダダン』17巻より(龍幸伸/集英社)

躍動感あふれる見応えのあるアクション描写、奇想天外な風景を緻密に描画する画力。

に対して、ストーリーテラーとしてはおそらく短中編に特化した作家さんなのかな、と思うようになってきました。

金玉を一つ取り戻した「バモラ&カシマレイコ編」、もう一つの金玉の手がかりを得た「委員長編」を経て、現在の金玉の所有者である「頭間雲児(ずまうんじ)編」。

自分は映画『ジュマンジ』?を観ていないんですが、それのオマージュらしいです。

キーマンの名前も「頭間雲児(ずまうんじ)」≒『ジュマンジ』。

『ダンダダン』17巻より(龍幸伸/集英社)

ジオラマめいた中世RPGのゲームの中に閉じ込められた桃ちゃんと、先に入ってた頭間の冒険。

作中作ゲーム、舞台やクリーチャーのデザインもゲームルールも作者の創作で、PvPでルールの公平な制約と駆け引き・頭脳戦要素が求められた『ハンター』の「GI編」と違ってPvEゲーということもあり、描きたい絵・描きたい展開に合わせてチートやご都合主義もアリのやりたい放題。

ちょっと「クソゲーのゲーム実況」ぽいよねw

『ダンダダン』17巻より(龍幸伸/集英社)

なにこれ、クソゲーじゃねw、でもちょっと面白そう、お、グリッチ発見。

あとはアレですね、数十〜数百人の合戦(乱闘)展開とか壮観なかわりに漫画家が一番描きたくないシーンだと思いますが、逃げずに描けるのは強みというか、ドヤ顔で展開をそっちに寄せに行ってますよねw

ヅマ編のクライマックス近し、順調にロードムービー・ラブコメ展開中の桃ちゃんとズマに、遅ればせながらオカルンが助けに入って割って入ったところで次巻に続く。

『ダンダダン』17巻より(龍幸伸/集英社)

流れ的には次巻はズマの能力の本領発揮しつつラスボス対決かな。

 

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