#AQM

あ、今日読んだ漫画

#その着せ替え人形は恋をする 14巻 評論(ネタバレ注意)

何かを暗示するかのように、珍しく表紙でコスプレしていない海夢、まるで原点回帰、1巻か最終巻のような表紙。

『その着せ替え人形は恋をする』14巻より(福田晋一/スクウェア・エニックス)

祖父の弟子として雛人形作りの職人を夢見て修行中も、趣味がなくぼっちな男子高校生(15)と、スクールカースト最上位だけどオタク趣味のコスプレ好きで裁縫下手なギャル(15)のクラスメイトのボーイミーツガール。

ひょんな縁でギャルに衣装の講評を頼まれ、ガチでダメ出ししたら泣かれて土下座で謝った流れで、コスプレ衣装を作ってあげることに。

青年誌に載っちゃった少女漫画というテイで、少女漫画の絵だけどテーマがテーマだけに青年誌のヤングガンガンだけに、着替えシーンやエロコスも多く読者サービス多め。

『その着せ替え人形は恋をする』14巻より(福田晋一/スクウェア・エニックス)

高校生の恋愛未満の男女が主人公のコスプレ青春もの、ということで、テーマがジャンプ+の1年後発の「2.5次元の誘惑」とバチくそカブってんですけど、

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まあしょうがないよねっていう。

割りと熱血少年漫画フォーマットのあっちに対して、こっちは絵も作話も少女漫画的なアプローチで、似たようなモチーフでも出方は違うもんだな、と読み比べてみると面白いです。

アニメ化済の人気作品。アニメも出来物でしたね。

『その着せ替え人形は恋をする』14巻より(福田晋一/スクウェア・エニックス)

初めてのコミケ、「冬コミ編」。

作中作漫画『天命』とその作者「司波刻央」が異様なほどフィーチャーされ、自身の能力と同じく他人への要求も高く完璧主義の作家と、キャラのコスプレを挟んで職人として対峙する五条くん。

クリエイターの終わりのない葛藤と深い孤独と絶望。

準備が終わり、冬コミ本番。

作者入魂の作画と演出による、海夢のコミケデビュー。

その反響、そして五条くんの意外で、不穏な反応。

『その着せ替え人形は恋をする』14巻より(福田晋一/スクウェア・エニックス)

前々巻の感想でこう書きました。

五条くんより海夢の方が難解げな『天命』の本質を掴んでるっぽいのも、ちょっと気になるね。

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前巻の感想でこう書きました。

どうも

「天才コスプレイヤーである海夢の、足を引っ張っている自分」

という絶望の仕方をしているように見えます。

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にわかにギクシャクし始めた、海夢と五条くん。

結局のところ、五条くんの不穏な反応は一体何なのか。

非常に気になるヒキで、今巻。

『その着せ替え人形は恋をする』14巻より(福田晋一/スクウェア・エニックス)

はー…おま、マジで…前巻からの半年間、こっちがどんな…

「はぁ〜〜〜〜〜〜!!?」

って俺が言いてえわ。言うわ。はぁ〜〜〜〜〜〜!!?

そうだよな、最初っから五条くんはこういうこと言いそうな奴だったし、最初っから海夢はこういうことしそうな奴だったし、最初っからこの漫画はこういうこと起こりそうな漫画だったし、ある意味、最初っから約束されたような結末ではあったんだよな。

もはや美しくすらあるわ。納得させられざるを得ないわ、こんなもん。

やられたよ、作者にやられたよ、チキショーめ。

はいはい採点、★5、★5。満点満点。

『その着せ替え人形は恋をする』14巻より(福田晋一/スクウェア・エニックス)

ところで、そろそろ、アレな感じなんですか?

 

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